「転生」「異世界」「最強」「ハーレム」なんかクソくらえだ！

たかし入学編

プロローグ

　俺はどこにでもいる普通の高校生。

　両親は海外出張中で、妹との二人暮らし。女には縁のない生活を送っているけど、隣の家の幼馴染がやたらと世話を焼いてくる。

　しかもクラスのヒロインの秘密を知ってしまったせいで、妙な部活に入れられるハメに。トホホ、俺はただ平凡な生活を送りたいだけなのに……。

　……とか、そんなこと言い出す野郎はクソくらえだ！

　女に囲まれてるくせに女に縁がないだとか、友達が少ないとか言ってるくせにセフレ候補には恵まれてるとか、そんな連中はいっぺん死んで、来世から出直してきてほしい。

　生まれてから十六年。横溝たかしは、この年にしてようやく悟った。

　ありのままの自分を愛してくれる異性など存在しない。

　ましてや、何の努力もしない自分を無条件で受け入れてくれる幼馴染など、この世界のどこにも存在しないのだ。

　平凡に暮らしたいとか、そんな謙虚さはいらない。とにかく目立ちたい。目立って、色んな女の子と仲良くなって、最終的には一人の女の子と真剣に付き合いたい！　そう、『運命の彼女』が一人見つかればいいのだ。

　そのための戦いが今始まる。