第3話 中学生(ほぼ行ってない)時代


中学校に入学したものの、諸々が合わなすぎた。



小学校時代に仲良くしていた女友達と同じ中学になったが、

学校で会うと「その髪型ヘンだよ。やめなよ」と言われた。

確かに当時、前髪パッツンのロングで、横の髪はおろして後ろは結ぶという、

どこのアニメキャラだよと言いたくなる髪型をしていた。

でも、面と向かって「ヘン」と言われたのは、結構ショックだった。


まぁそれよりなにより決定的に無理だと思ったのは、

学校の女子と趣味が合わなかったことだ。


小学校高学年から、近くに住む男の子とばかり遊ぶようになっていた。

鬼ごっこや缶蹴りといった屋外の遊びに加え、

テレビゲーム、遊戯王など、私の趣味が完全に小学生男子だったから。

年下の子が多かったので、女番長みたいになっていた。

男とつるんでいる方が、色々と気を遣わなくていいから楽だった。

ビービー弾で遊んでいたら、危ないからやめてくれと、

男の子の母親に怒られたこともある。普通逆だよね。


もちろん服装も、男物ばっかり着ていた。スカートは、昔から苦手だった。

母方の祖母が送ってくれた女の子らしい洋服は、ほとんど着ずじまいだった。

そこにきて、中学校では強制的にスカート、女子はテレビや芸能人の話ばかり。

男子で知っている人はほぼいないし、とにかく学校に楽しみを見いだせなかった。


いま考えれば、私と同じような趣味を持った女子もいたのだと思う。

ただ、ほとんどの女子が群れていたので、

その中からそういう人物を探すことは、なかなか至難の業だった。

入学した4月だけは通ったが、あとは完全に不登校になった。

まだ周辺に住む男友達とは遊んでいたけど、

引っ越し等で徐々に少なくなっていった。


その結果、最終的にわかりやすい引きこもりになった。


中学生の頃、というか13歳~17歳くらいまで、ほとんど家にいた。

出かけるとすれば、両親と。

旅行だったり、両親が音楽関係のイベントをやったりして、

結構あちこち行っていた。両親とも仕事をしていないのに、

どうやって生活が回っているのか知らなかったが、

欲しいもの(ほぼテレビゲーム)は誕生日やクリスマスなどで買ってもらえたし、

別段不満もなく、出かけるときは妹とついていった。


この頃はアニメを見たり、ひたすらゲームとパソコンをやっていた。

テレビゲーム、携帯機ゲームの進化がすさまじく、全盛期だったのもある。

直接遊ぶ友達が減っても、パソコンもどんどんスペックが上がり、

チャットにハマるようになった。

姿は見えずとも交流できる相手ができて、不満も不安もなく中学生時代は過ぎた。






高校に行く、という選択肢は、全く頭に浮かばなかった。


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