編集済
『墓ビルにて夜明けを待つ』への応援コメント
おはようございます、根古野さん。
コメント失礼します。
本作は構造的なホラーとして読みました。
人類の文明を変えるほどの壮大な構想に思いを巡らせていた主人公が、帰りにはもうそのことを考えない。
まるで憑き物が落ちたように。
変性意識状態が解けたように。
ただ日常へ自宅へ帰る。
人の思考が変わる場所。そんな人の心理。
これらが怖気を誘います。
奇妙さが怖さというのが斬新です。
(と、解釈しました)
ちなみに。
電気というと、やはりエジソンが霊との交信装置を構想していたのは有名な話でそんなことを連想しました。
また霊的なものを含む生命のエネルギーを電磁力に変換しようとしたオルゴンモーターなどもオカルトジャンルとして連想してしまいました。
霊的な事柄を一種のエネルギーとして捉えて、蓄積したりに駆動力に変換しようとする着想は何故か電気の理論の発展と主に盛んになりましたよね。
人間の思考のパターンを見るようで楽しいです。
楽しく拝読できました。
それではまた。
作者からの返信
木山さん、コメントに加えて、素敵なレビューまでありがとうございます。
エジソンやオルゴンモーターのお話も面白いですね。
電気や未知のエネルギーをめぐって、科学とオカルトが交錯してきた歴史は、創作目線で見るとすごく面白いですよね。テスラコイルなんかも、よく題材にされますし(笑)。
主人公の思考そのものを奇異なものとして捉え、そこに恐怖を見いだすという読み方は、とても興味深いものでした。
同じ出来事でも、どこに注目するかによって、コメディにもホラーにもなる。
まさに、物語の面白さは読み手の中にもあるのだと、改めて感じます。
そんな読み方をしていただけたことが、とても嬉しいです。
かのエッセイからも、着想の栄養をたくさんいただいております。
丁寧に読み解いていただき、ありがとうございました!
『墓ビルにて夜明けを待つ』への応援コメント
拝読いたしました。
ポルターガイスト現象の中で造花を作りながら、エネルギー問題に思考を巡らせているのは斬新ですね。
確かに彼らは物理法則に干渉する力があり、その原理を解明できれば人類社会に大きな恩恵をもたらすでしょう。
我々が知らないだけで、彼らもまたこの世の法則に従った存在なのかもしれませんね。
作者からの返信
二ノ前さん、コメントありがとうございます。
そうなんですよね。幽霊が物理世界に干渉できるのなら、そこには我々の知らない何らかのエネルギーが働いているはずなのです。
そう考えると、心霊現象を怖がっている場合でないのです。
そう、怖がってなどいる場合でないのです。
『墓ビルにて夜明けを待つ』への応援コメント
深夜の墓ビルで自動扉が勝手に開き、電源の入っていないグルーガンから熱い樹脂が流れ出す……。
普通なら怖くて仕方ない場面なのに、そこから人類のエネルギー問題の解決にまで話が飛んでしまうとは!(笑)
特に、昼は太陽光、夜は心霊エネルギーという発想には笑ってしまいました。おまけに事故物件の不動産価値まで上がるとは!
でも、読み終えてから、ちょっと面白いことに気づきました。
主人公は、未知の現象を前にして思考を停止することこそ科学の進歩を妨げる、と考えています。
ところが、二度目に自動扉が開いても見ようとしない。グルーガンをもう一度手に取ることもしない。仲間と現象について話し合うことさえしない。
頭の中では世界中の物理学者を集め、国家予算を投入しているのに、当の本人は最初の検証すらしていないんですよね(笑)。
しかも、グルーガンは電源を抜いても残った熱で樹脂が垂れることがありますから、そこは本来、真っ先に確認したいところです。
ひょっとすると、主人公の壮大な科学的考察そのものが、目の前の恐怖から逃れるための手段になっているのではないでしょうか。
未知を恐れて思考停止しているのではなく、未知を恐れるあまり、思考だけを暴走させている。
そう考えると、繰り返される造花の作業描写も面白くなってきます。
手はいつもどおり動いている。頭の中では文明の未来が変わっていく。でも、現実には何も変わっていない。
そして最後の一文!
あれほど熱弁していた人類のエネルギー問題が、墓ビルを出た途端、頭から消えてしまう(笑)。
ここでタイトルの「夜明け」まで違って見えてきました。
主人公は人類文明の新たな夜明けを夢想しますが、実際に訪れたのは、ただの朝だったんですね。
しかも、本当の意味で未知と向き合うことは、結局一度もしなかった。
これ、幽霊よりも、自分の恐怖を認めない人間の心の方が、ずっと面白く、そして少し怖いお話なのかもしれませんね。
今回も、読み終えてからあれこれ考えさせられました。ありがとうございました!
作者からの返信
フミオ オーガスタさん、コメントに加えて、素敵なレビューまでありがとうございます。
こっそり仕込んだ描写の数々を、ここまで丁寧に読み取っていただけたことが、とても嬉しいです。
造花の作業描写や、タイトルの「夜明け」に込めた二重の意味まで拾っていただけるとは……その読解と言語化に恐れ入るばかりです。
細かなところまで読み解き、楽しんでいただけて、作品に込めた思いが報われたようで感激しています。
本当にありがとうございました!