こんなにしびれる映画を観たのは久しぶりでござる。
「歌うたい」
は98回アカデミー賞で短編実写映画賞を受賞した作品で、原作はロシアの作家ツルゲーネフの『猟人日記』に収録されている短編小説。
ツルゲーネフは「初恋」がめちゃ好きだったなあ。
雪降る季節の場末の酒場で、金のない客が「歌なら負けないからビールを奢れ」とマスターに言ったことをきっかけに、ならば、
「ビール1本と100ドルを最高の歌手にやる」
そのマスターの声から突如始まった、客たちの即席うた自慢大会の映画。
誰からともなく、
「アメイジング・グレイス」
を歌い出して、鼻チューブのおじいちゃんが、
「朝日のあたる家」(大好き!)
を歌うと、金なしおっちゃんがピアノ弾き語りでブルースのスタンダード、
「It Hurts Me To」
を歌い上げ(これがまたよい!)終盤、マスター自ら映画「ゴースト」の、
「Unchained Melody」
を歌いながらポロッと涙をこぼすのよん。そしてみんなで抱き合う。
酒と煙草と孤独でしみったれた酒場にて、猥雑な会話や冷やかしでお互いをあおっていた人生負け組のような男たちが、歌を通じて認め合って、讃えあって、一体感が生まれて、いつの間にか薄暗かった場末の酒場が和気あいあい活気付いてく様がね、もう圧巻。なんともいえない。
そして、歌はもちろんピアノや煙草の煙、そして落書きのような会話なんかにも深みがあって、すべてに味があるんだよね。
出演者は、無名のシンガーや一般人だそうで、それがまた洗練されていない泥臭い感じと作品の色にあっていて、歌うことで自分自身に敬意をはらうかのような魂の歌声がめちゃくちゃよいです。
酒飲んで煙草ふかしてグダグダくだまいて歌うだけ、でありながら、背負ってきた人生が詰まってる、深くてシブくてカッコいい映画。
そうそう、抱き合っているかたわらの、ラストのセンスの良さも忘れてはいけない作品です(笑)
わずか18分。
今ならNetflixで観れるでよ。
配信されてからもう何度も観た。映画館で観たかった。
チャオ!
Twitterのチャレンジくじは早々に外れましたw
せっかくまた登録したのに!٩(๑`^´๑)۶
当たるまでやるw