小説執筆は難しい。
その理由は正解が無いからである。
私は小説を書き始めた時、常に不安の感情を抱えていた。
最初は理由が分からなかった。
けれど、なぜか目に見えない不安を感じるのだ。
私は理由を考え続けた。
そして小説を書き続けたある日、1つの仮説に気が付いた。
私は子どもの頃から学校で ”正解のある問題を解き過ぎて、物事に対して答えがあると思い込んでいる” のではないかと。
本来の人間社会は、答えが無いことが当たり前の世界。
にも関わらず、いつの間にか答えが無いと不安になる性格を抱えたまま、大人になってしまったのではないか。
小説執筆は正解が無い。だから不安になる。
もしこの仮説が正しいとしたら、これは由々しき事態ではないだろうか。
しかし。
しかしである。
もう過去は変えられないのだ。
変えられるのは今から未来だけである。
だからこそ、私は書き続ける。
答えの無い現代社会を、自分らしく生きるために。
学校的価値観から抜け出してみせる。
そして、物語を創造する。
叶うならば、1000年後の人間社会に作品が残るように。
広大な宇宙のどこかのコロニーで、コーヒーを片手に読まれる作品になるように。
「夢の始まり。想いよ届け、どこかの誰かに」
おわり。
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23.2/7 Yusuke Eigo