(現時点の最新話 「誓い」の内容を含みます)
圧倒的に朝霧が人気で、本当にありがとうございます!
桐生てめえこのやろうのご意見、嬉しいですいつもありがとうございます!
まっすぐな朝霧の態度に対し、桐生は自己評価・自己価値・自尊心が低い三点セット。
自分のことを二の次どころか三十の次くらいにしてしまい、自分の傷や痛み(肉体も精神も)に鈍感です。
さぞやイライラさせているのではないかと……。
申し訳ないです!
実は桐生の精神状態には、リアルなモデルがいます。
昔の私です。
桐生みたいに、すべて完璧なくせに自己評価底辺はどうかと思いますけど! 鏡みろ!
自分が愛された実感がなく幼少期を過ごし、聞き分けのいい子どものままに大人になり、自分という存在がシャボン玉のようにふっと消えても、その程度だから当然と思ってしまう価値観。
あなたが大切だよ、と言われても、言葉の意味は理解しているのに、表面を滑っていって浸透しない。
かと思うと、自分が大切だと思う、愛しいと思う相手には、文字通りぼろぼろになってまで尽くす。
自分への優しさや思いやりはゼロどころかマイナス。
この程度の傷ならまだいける、もっとまわりに尽くしたい、と、間違ったベクトルに突き進みます。
今の私だから思います。
「あなたが大切だよ」と言ってくれた人に、どれだけ失礼なことか。無情なことか。
桐生の心は、私が経験した「自己価値ゼロモード」を投影させています。
実体験ですから、うじうじ具合までやたらリアルです……。
桐生には、自力で這い上がる力がありませんでした。
(優夢、自力で這い上がったぜ)
朝霧は、自分の心も傷だらけになりながら、何度も何度も桐生に手を伸ばし、叫びつづけます。
朝霧令一という男の愛し方はまっすぐです。
だから桐生は、さいしょのさいしょの一段階目を、踏み出しています。
『甘える』
キスが欲しいと訴えた桐生。
これは、桐生にとって、とんでもない前進です。
相手を大事にする以外、からっぽだった桐生が、朝霧に、甘えた。
それ以前の接し方は、甘えに見えるものも含めて、桐生のなかで明確な「これ以上はいけない」という遠慮があったように思います。
社会人としては役に立つスキルかもしれませんが、恋愛、恋人にとって、その線引きを感じる度、相手はどれ程苦しいか。
教師として心理学を学んだ朝霧は、桐生は段階を踏まないと愛を理解できないと気づいていました。
だから朝霧なりに、じりじりと歩みより、時に一喝して、お前を愛していると訴えつづけました。
目の前でああなられては、朝霧も限界突破してしまいます。
心がぐちゃぐちゃの朝霧の本音の愛を、桐生は今までとは違い、受け止めています。
愛されるという感覚に気づき始めています。
生きたいと初めて思った桐生は、生きることにも深い執着がありませんでした。
桐生に生きる意味をくれたのは、朝霧です。
本当の意味での両思いは、まだこれからなのかもしれません。
朝霧の諦めない愛、桐生の亀の歩みの愛を、広い心で見守ってやってくださいませ。
画像は、偶然できた、買い物中に桐生と遭遇したと思われる朝霧。
サスペンダー!!
腰が細くて、ベルトかこれがないとずり落ちちゃうのね!
サスペンダー、いい!!