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館西夕木の執筆ヒストリー その5


 三つ目の転機はカクヨムに登録して一年と半年ほどが過ぎた頃です。

 メスガキアニメ『三ツ星カ○ーズ』が好きな私は『生意気なメスガキが大人になったらどうなるんだろうなぁ』という疑問を抱きました。

 なんの気なしに、ストーリーなど全く考えずとりあえず、見切り発車(この悪癖はまだ治っていなかった)でそのアイデアを小説にして書いてみたところ、とんでもないことになったのです。


 それまで投稿していた推理小説は全体を通して1000PV行けば御の字だったのに対し、『10年ぶりに再会したクソガキは清純美少女JKに成長していた』は1話だけで1000PVを超えるという、まさに桁違いの反響でした。


 マイページを再読み込みするたびに赤い通知がきて、どんどんPVが増えていく。

 それまで閑古鳥が鳴くように細々と活動していたのに、まるで確変に入ったかのように増えていく☆とフォロワーさん。


 私はちょっと、いやかなり怖くなりました。

 しかし、同時に嬉しさもありました。

 
 読まれることは嬉しい。そして読んでくださる方がいるなら、ただのワンアイデアで終わらせるのではなくきっちり物語として作っていこう、と。


 そうして『10年ぶりに再会したクソガキ』の連載は継続していきます。

 初挑戦となるラブコメ。

 どうせなら、ちょっとミステリの要素もいれたいと思い、未夜編は名前当てゲームがストーリーの中心となりました。


 今になって振り返ってみると、ちょっとしたアイデアで書き始めたものが書籍化にまで辿り着くなんて、当時は夢にも思っていませんでした。


 ただ、(メフィスト賞に応募していたあの日々はなんだったんだ!)とは思いません。

 ひたすら書いて読んだあの公募の経験がなければ、今の私はなかったでしょう。

 公募に挑み続けた3年間で、小説を書くにあたって大切なことをいろいろとを学びました。

 あの3年間があったからこそ、『10年ぶりに再会したクソガキ』を今のクオリティで書き上げることができたのだと思います。
 
 人生には無駄なことが多いけれど、挑戦した日々は無駄にはならないのだな、と偉そうなことを言って〆とします。

 終わり。
 

 

 

 

2件のコメント

  • ずっと続けてください。楽しみにしています。
  • エッセイは気が向いたらまた書くかも!
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