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館西夕木の執筆ヒストリー その3


 そして2015年、遂に私は処女作を完成させ、メフィスト賞に応募しました。

 この時書き上げた作品は無人島を舞台にした本格ミステリで世界観にちょっとしたディストピアな設定を加えたものでした。

 恥ずかしい誤字脱字があったり、ぶっ飛んだ展開があったりと、今読み返してみると荒削りで悪い意味で若々しい作品ですが、ロジックの出来は悪くないと思います(自賛)。

 しかしながら結果は受賞ならずで座談会にもあがりませんでしたが(メフィスト賞は座談会という形式で優秀な作品の選評がいただけます)、編集さんの選評は少しだけですがいただけました。

 若いから今後に期待、みたいなことが書かれていた記憶(うろ覚え)。

 受賞は逃したものの一作目で選評が貰えるレベルって俺めっちゃヤバくない笑、と若い私は調子に乗ってしまいます。こうして私は公募の沼にずるずるとハマってしまうのでした。


 そこからはだいたい4ヶ月に1作のペースで作品を作り続け、メフィスト賞に応募しまくります。

 2018年までに10作ほど書き上げたのですが、座談会にあがることはできず、選評をいただけたのも初投稿と合わせて2作だけ。

 公募の厳しさ、そして努力が実を結ばない悔しさをこれでもかと味わい、私は分かりやすくクサクサしていくのでした。

 続く。

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