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散り際の月光・21話対応 アイテムビジュアル:黒鋼の矛


 黒鋼の矛
ローレンスの用いる双剣のうち、右手に握る巨大な矛
ドリフト諸島特有の金属【黒鋼】製のそれは極めて重く
振るう事が叶えば強大な敵をも屠り得るだろう
ただ、肝心の破壊力を備える斧の部品は後付けで
終わり無き狩りを自身への罰とする印なのだという




ローレンスの名前に関するネタ

・Lawrence
「月桂樹の冠を賜った者」という意味。月桂樹の冠というのは古代ローマなどの文化で、戦の英雄や大会の優勝者などに与えられるもの。

・ゲッケイジュ
モクレン類 モクレン目 クスノキ科の植物。
地中海原産で、香辛料として交易されるうちに中国にも渡った。
正式な分類から見れば全く異なるが、当時の中国人たちはモクセイ(木犀)に似ていると感じた。そして、モクセイのことは「桂」と書くため、「月桂樹」という命名には「桂」の字が使われている。日本が言うカツラとはまた違うので注意。
ギリシャ神話における光明/医療・疫病の神アポロンの聖樹でもある。

・桂男
モクセイに関する中国や日本の伝承。
月には流刑にされた一人の男が居て、そこに生えている桂を切るように命じられていた。
しかし、男がどれだけ斧を振るっても、木はすぐに元通りに治ってしまう。
つまり、課せられた罰とは永遠に終わらない労苦なのである。
また、「月を見つめ続けると桂男に誘われ、命を吸いとられる」などという話もある。

・月の模様
月の模様は餅つきをする兎や蟹、女性など、様々なものに見立てられるが、
北欧には月に流刑にされた人間とする文化もあるらしい。

・旧約聖書「民数記」15章
安息日に薪を集めて罰せられた男が登場する。この男こそ上記の流刑になった人間とする説がある。

・Lunaと狂気
ラテン語のLunaは「月」を意味する。
しかし、それを語源とする英語のLunaticなどは「狂気」を意味する。
ヨーロッパでは古くから「月が夜を照らすように、普段は隠れている人間の裏面を露わにする」などと考えられていたためだ。
狼人間や吸血鬼が月光で覚醒するのも、こういった文化から来る演出と言える。
おや、桂男のついで話と関連が……

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