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あとがき:『界変のアルテントロピー』

●書き始めたキッカケ
そもそも最初にこの物語を書こうと思ったのは「宇宙の始まりって何だろう?」なんてことを漠然と考えていた時でした。
現代の科学ではそれが解明されていませんが、もし定説通りに「無」から始まったのであれば、それは少なくとも「無である」と言い表せるということで、そこには表現という情報が「有」る。それって矛盾してるんじゃないかなと。
そんなことを考えていたら、情報というのは私達の知る物理的な次元とは別のところにあるのかな、なんて考えに行き当たりまして、そこから発想を拡げていきました。

●設定について
私は昔から「なんで病」を患っていまして、小説を読んでいても映画やアニメを観ていても、少しでも気に掛かるところには「なんで?」と突っ込んでいきたくなる。作者からしたらとにかく面倒臭いタイプの人間なんです。決して悪気がある訳ではないんですけどね。
そのせいで最近「テンプレ」と呼ばれているいわゆる異世界・チート・ハーレムものなんかにも、とにかくその「なんで?」が付き纏ってしまって、作品にドップリ浸かって楽しみたいのに楽しめない。だから仕方無しに自分なりに納得のいく、どんな異世界ものでも適用できそうな理屈を作ることにしました。それがこの『界変のアルテントロピー』の土台です。
作中ではテンプレに対して少し斜に構えるというか、若干否定的な思想が見え隠れする部分も感じられるかもしれませんが、そういう(異世界ものを楽しみたいという)意味では、この作品は全ての物語に対して肯定的なんです。

●ストーリーについて
物語の構成は、章単位では起承転結、全体としては序破急の流れを基準にしています。つまり章を追うごとに話の展開は速く、より過激なものになっていく。
これは単純に私の好みなんですが、長編作品だからといって惰性や付き合いで読んでもらいたくない、というこだわりからです。素直に続きが読みたいという動機で読んでほしい。まあそのせいでトンデモないところで終わってますけどね。まるで打ち切りくらったみたいな酷い終わり方。

●『虹の髪のエリオン』について
時系列では『界変のアルテントロピー』の続編ということになるんですが、この作品は単独でも楽しめるものにしようと思っています。
両方読んで頂いた方が面白いのは間違いないんですが、「どちらから読んでもアリ」みたいなのがいいかなと。だから主人公はこれまでの登場人物と無縁の少年です。必然的に絡んでいくことにはなりますが。
まだプロット段階なので、投稿頻度はかなり低くなるとは思うんですけど、なるべく少しずつでも上げていきたいですね。

●読者の皆様へ
お読み頂きありがとうございます。
今後も面白い作品をお届けしていきたいと思っています。なので是非ともフォローは外さないで(懇願)、素直な評価を頂ければ幸いです。

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