『ところてん』
夕焼けが真っ赤だ。もうすぐ空は薄紫色に優しくなって夜になる。
この時間が1番好きだ。
「この前、おはぎ作って‥」
ジャムの話をしてから、はっちゃんはずっと食べ物の話をしている。甘いもの、大好きだものね。
「ねえ、なみちゃんは何が好き?」
「私は、ところてんかな」
わざとはっちゃんが苦手そうなものを答える。
「えー!なんで?あれ酸っぱいよ!おじいちゃんは好きだったけど、あれは大人の食べ物だよ」
「それなら私ははっちゃんより大人なのね」
「えー!」
大人になったらどうなるのかな?
はっちゃんはところてんを食べるのかしら?
「はっちゃん、バイバイ。また明日」
「なみちゃん、また明日」
完