ただの私的なお話とおまけです。
私、文章は仕事の行き帰りの道で書くことが多いんですけど、最近手にずっと握ってるのはスマホじゃなくて携帯扇風機なんですよね。歩いてても電車乗ってても、「あつーい」と思って扇風機で風浴びてるだけ。文章を書く気力が蒸し暑さにもってかれている🙂↕️
せめて、繋ぎにわずかな幕間を。
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「あつーーーい」
夏目がぐったりと背中を丸めて部屋の扉を開けると、氷の浮かんだオレンジジュースを手にした恋が「おかえり。ごくろーごくろー」と鷹揚に出迎えた。冬柚と潮の姿もある。
真夏の休日。
夏目の部屋に集まった三人は、買い出しジャンケンで負けた夏目をエアコンの効いた部屋から送り出し、自分たちは歓談しながら、夏目の母が用意したポテトチップスをつまんでいた。
「くそ、パーを……パーを出していれば……」
「アイス何買ってきた? あっ、ピノンあるやん。ハイパーカップとー、チョコットモナカ……うわハーゲンダッテある! リッチか」
「給料……入ったから……」
よろよろとエアコンの真下まで歩いていき、冷風を全身に浴びて体温を下げる。最高。エアコンは人類の叡智の結晶だ。
夏目は冷房の恩恵から離れずに、恋の持つコンビニのビニール袋を指さした。
「あたしハイパーカップ」
「えー、あたしはねー」
「恋はたぶんモナカ。ハーゲンダッテが冬柚で、ピノンが潮」
「うわ大正解。メンタリスト?」
「懐かしい単語」
ようやく気力を取り戻した夏目が、恋の手からハイパーカップを受け取ってベッド前の床に座る。蓋を開けて中のフィルムを剥がすと、表面がわずかに溶けたアイスクリームが顔を出した。
小さな使い捨てスプーンでそれを掬い、大きな一口を放り込む。頭にキンとした刺激が走り、思わず小さく唸った。
三人はそれぞれのアイスクリームを手に取りながら、他愛もない話をする。
外の気温は三十度越え。巨大な入道雲と、窓の外から聞こえる蝉の声。
「……夏だなあ」
そんな当たり前のことを呟いて、アイスをもう一口放り込んだ。