昨日アップした短編の最後に大姫考を追記しました。
義高一途で、頼朝の犠牲になった可哀想な姫君のイメージが強い大姫ですが、ただ泣いて諦めるような悲劇のヒロインではなかったと勝手に思ってます。あの政子さんの長女ですから。気丈だった形跡も残ってます。水断ちしたり、一条高能との結婚話が上がった時も、それくらいなら水に沈んでやると脅したり。だから入内も頼朝の独断で無理矢理推し進めたわけではなかった筈。大姫は実際に丹後局に何度か会って話もしてますし、本当に嫌ならそれこそ身投げしてたかと。彼女は納得した上で「仕方ない。行ってやろうじゃないか」と覚悟を決めていたのだはと想像しています。が、京の海千山千連中の手管によって鎌倉方は翻弄され、大姫乙姫姉妹の入内話は流されたのかと。そして20年後、承久の変でしっぺ返しして皇位にも関与していくのかと思うと胸がスカッとします。
大姫という女性は、幼い頃の悲しい恋は大切に秘めつつ、でもしっかり自分の命も生き抜いたと思いたく、それを前提にを書いています。女は弱くて浅はか、でも図太くしたたかで、男の人とはまた違った意味で純粋で可愛いものだと思っております。清純派アイドルだって泥臭く戦っているものだし悲劇のヒロインだって幸せがあっていいと思う。そう思っていただけたら幸いです。画像は、まだ左手がしっかり動いてPCが使えた時に描いた大姫四コマ。お目汚し失礼。