本日20時に無事最終回を迎えました。
お付き合いいただきました皆様、ありがとうございます!
ここでは作品のあとがきをば。
ネタバレ、というほどの事は無いです。
が、最終話見てからの方が良いかなぁ...?
本作の原案はメモに書いてあったものです。
『レプシロ戦闘機で配達物語
ヒコーキブーン』
バカみたいな内容ですが、メモに書いてあったのはこれだけです。
細かい設定とか、世界観とか、一切考えていませんでした。
急に閃き、バババッ、と書き切った形。
我ながら、計画性皆無ですねぇ(笑)
さてさて。
私、軍事兵器とか好きなんですよ。
勿論、戦争好き、とかではありませんよ?
無駄を削ぎ落して、目的のために最適化された感じが、という事です。
でも、現代兵器はシステマティックになりすぎで書きにくい。
ゲームで言えば、エースコンバット。
ですがそれを小説で書く、というのは...。
という事で時代を遡って80年くらい。
1940年代に全盛期を迎えたレシプロ機を題材としました。
ゼロ戦、スピットファイア、フォッケウルフ、マスタング...etc.
ですが問題が。
現実の機体を引っ張り出すと、非常に制約が多い。
この機体はこういう動きは出来ない、とか。
こっちの機体の上昇限界高度はこんなに高くない、とか。
ややこしくなるうえに、細かくなり過ぎて読者を置いてきぼりにしてしまう。
ならば!と、もういっそ完全にオリジナルにしてしまえ、となったわけです。
魔法世界で蒸気機関式だけど大馬力で駆動できる戦闘機。
難しい部分は、ぜ~んぶ『魔法』で解決です!
ある意味、魔法の正しい運用法かもしれない(笑)
で、せっかく色々戦闘機が出てきたので、そっちのお話も。
ここから先は史実の機体を知っている方向け、かな?
まず、主人公ヴァンスの機体【七式】
名前は日本っぽいですが、特にその辺は意識していないです。
正直、他の機体と違って、明確なモチーフの無い機体ですね。
あえて言うなら...。
超馬力エンジンと重武装、大航続距離の紫電改(日本海軍)、でしょうか...。
ドリフターズを読まれている方なら御馴染みな菅野直。
彼の所属した三四三空の機体ですね。
エンジンの再始動性の良さとかは作中でも書いた通り。
ですが、別にチート級の性能とかでは無いです。
作中の戦闘能力は全て、ヴァンスの実力、という事ですね。
続いて、彼の相棒に立候補したメアリーの機体。
【アルドメレ=イロン Mark.Ⅴ】
二重反転プロペラ、という、ちょっと特殊な機体。
という事で、これは川崎航空機のキ64(日本陸軍)がモチーフ。
長所は高速性、失速時の再加速が欠点。
まだまだ未熟な彼女の手には余る、ピーキーな機体です。
今度は敵方、黒薔薇テュルスの機体【エレ=シュヴァン】
名前の雰囲気はおフランス。
でもそのモチーフ元は流星(日本陸軍)、逆ガル翼がカッコいい。
重武装でありながら軽快。
更に改造でロケットまで搭載した面白機体です。
で、ここからはその他の機体を。
チェラペンテ社
・CP.201 クレドノラ
メアリーが思いっきり罠にはまった時の空賊の機体です。
固定脚で旋回性能が良く、格闘戦が得意。
これのモチーフは九七式戦闘機(日本陸軍)。
まあ、分かりやすく旧式らしさを出したかったわけで。
・CP.324 ヴィロティグ
遠征の帰りに襲ってきた空賊の機体ですね。
堅実で頑丈、面白みは無いけど強い。
モチーフはF4Fワイルドキャット(アメリカ)。
こと軍事兵器においては、派手さよりも堅実な方が強かったりするんですよね。
ディバランサ社
・DiLa 1.85 テスエラーダ
ぶっつけ本番な研修に行った際に襲撃してきた空賊の機体。
一撃離脱戦法のプロ、みたいな存在ですね。
明確なモチーフ元は無いんですが、敢えて言うならジェット戦闘機。
レシプロ機に比べると機首が長いですからね。
アルドメレ社
・アルドメレ=イロン Mark.Ⅳ
最後の大空戦で味方側として活躍してた機体です。
これはそのまま、スピットファイア(イギリス)。
なんかシュッとしててカッコいい。
ボルヴ社
・BoLV G-46 フルムエール
こちらは大空戦で敵方として暴れてた機体。
非常に特徴的な前進翼が目印です。
モチーフは今のご時世あんまり出したくないですが、Su-47(ロシア)。
ジェット戦闘機ですが、形状が特徴的なので脅威な感じが出せるかな、と。
・BoLV D-00 スティユジュメ
最終話における巨大爆撃機、一応は本作のラスボスですね。
上空一万メートルを飛行する爆撃機、となると日本人がよく知るあの機体。
モチーフ元は、B-29スーパーフォートレス(アメリカ)です。
ただ、B29のエンジンは4基。
翼下の6基エンジンとなると、富嶽(日本陸海軍合同)ですね。
最大級の脅威として、これほど分かりやすい存在は他にないでしょう、と。
という感じで、結構色々考えてました。
お楽しみいただけたでしょうか?
さて、今回はここまで。
ではでは~。