『精霊さんたちとの日常ノート』
ペン立ての裏からひょこっと顔を覗かせる得体のしれない生きものを昔に想像していました。
嘘です。大人になったいまも、その類の空想をしています。
よくありませんか?電車に乗って窓の外を見て、配線の筒の上を何かがとても早く走っていたり、いつも通る道の脇にちょっとした隙間を始めて見つけた時に、なにものか存在感を意識したり。
それはいつだって道の傍にいて、余裕がないと見つけられなくなってしまうような、猫のような、雀のような、ありふれた精霊たちの話。
実はそのあたりに当たり前にいる存在。
ゆとりのある、ゆったりとした、なんでもない話。
もしかしたら、こういうコっていますよね。
そういう可能性を提案する作品。
なんでもない話。
お付き合いいただけますと幸いです。