残り二話を予約投稿しました。明日、公開です。
この物語を書くきっかけ、についてお話します。
それは、家相における「張り」と「欠け」でした。
「あえて不完全な場所(空白)を作ることで、魔(悪い気)をそこに閉じ込めたり、家全体がそれ以上衰退しないように防ぐ」という、古くからの建築における防衛術・呪術的なアプローチです。
例えば、京都御所の「鬼門除けの欠き」や、日光東照宮の「意図的な未完成」が知られていますね。
皇居では、日枝神社が裏鬼門の防衛結界なわけですが、そのすぐそばにあるのが「プルデンシャルタワー」です。
プルデンシャル生命といえば巨額不正事件が記憶に新しいですが、ここは火災で多数の死傷者を出した「ホテル・ニュージャパン」の跡地です。さらにその前は二・二六事件の舞台となった料亭「幸楽」がありました。驚くことに、同じ敷地で昭和から現代にかけて悲劇や不祥事が連鎖しています。
つまりは、ここはそういう土地。外側からやってくる悪い気が結界に阻まれ、澱み溜まる場所なのだと思いました。
ここに着想を得て、紡いでいったのがこの物語となります。
こうした背景と共に残り二話、お楽しみ頂けましたら幸甚です。