誰もギフトをくれないので、三章連載開始を記念して解放することにしました。
赫灼たる咆哮編完結ということで登場したキャラクターに集まってもらいました。
「ウルクスだ」
「アクィラです」
「ザルカンじゃ」
「アレクサンドラです」
「ジョンです」
第二章では舞台も隣国のラカンドゥ国に移り、アレクサンドラを始めとするモーグ族、ザルカン達ボルケーノ族が登場しました。新たな場所での戦いを終えた感想は?
「ウルクスだが、第一章では割と戦いの連続だったが、今回はそうでもなかったから若干楽だったな。タイトルの赫灼たる咆哮についても第三十一話でザルカンが回収してくれたから助かったぜ」
「おう、わしのおかげじゃな」
本当はもっと機械虫との戦闘を出す予定でした。五話に一度くらい。しかしカイディーニ山を目指す道中や虫の鍋に侵入するまでの間に戦闘を挟むことが難しく、結果として戦闘の頻度が少なくなりました。
「その代わり最後でたくさん出てきたな」
「おう、働く機械虫。あれにはたまげたのう」
機械虫を製造する工場なのでたくさん出そうとしました。最初は襲いかかってくる予定でしたが、そうなるとずっと戦いっぱなしになりそうだったのでグローブの力でなんとかなることにしました。また最後のジョン戦ではアクィラが機械虫を操って戦う案もありました。その場合の最強の戦力はナナフシの予定でした。長い体を利用してレーザーを撃ちます。
「面白そう。なんで私にやらせてくれなかったの?」
赫灼たる咆哮編はザルカンが主役のつもりだったので、アクィラには大人しくしててもらいました。その代わり三章のアクィラルートでは活躍する予定です。
「わしは最後の方姿がなかったんじゃが、主役なのになんでそんな扱いなんじゃ。もっと出せ」
ジョンとの戦いが終わったあとにビートルの角を担いで出てくる予定でしたが、冗長になりそうだったので省きました。三章の頭で再登場予定です。
「アレクサンドラだが、なぜアレックス兄さんの出番が少ない」
だってハベスにいるんだもの。
「そんなものお前の筆一つでどうとでも出来るだろう。アレックスはデスモーグ族を全部やっつけた。アレクサンドラたちと仲良く暮らしました。これでいい」
よくありません。またアレックスを出してウルクスと組ませると第一章と同じような感じになりそうなので出さないことにしました。その代役がアレクサンドラ、あなたです。アレックスはある程度しっかりしていますが、アレクサンドラはリーダーを努めたことがないので若干不安定です。それをウルクスが補強するみたいな感じで話を作ろうとしていました。結果的にはアレクサンドラがちょっとアホの子のようになってしまったのでやりすぎだったかもしれません。
「そうだそうだ。もっと私を活躍させればよかったんだ。でもジョンには勝てたので良かったな。しかし最後のやつはなんだ。ローガンってやつにケチョンケチョンにされた」
武門は戦闘が本職の組織で、しかもローガンはその棟梁です。一対一で勝てる人はいません。ザルカンでも鎧がない分不利なので勝つことは難しいです。
武門は急に出てきましたが三章以降でも出てきます。また戦うことになりそうです。
なにか質問があれば受け付けます。
「はい、アクィラです。私の頭の機械とグローブが同じってどういうことなの?」
大体ルーカスが言ってたとおりです。どっちも人間が機械に口頭などで命令するだけで何でも実行できるような装置です。命令の意味をAIが解釈して最適な命令を機械に分かるように翻訳して伝える、みたいな機能です。曖昧な命令でもある程度最適化して実行します。
アクィラの場合は脳に直結していて、演算の一部を脳が受け持っています。グローブの場合は、本来はネットワーク経由でコンピュータに接続され演算します。今回の場合はドンキーに接続することで演算能力を確保し起動していました。
「私がジェーンになってたのが元に戻ったのはどういう理屈なの? ジェーンの人格はどこに行ったの」
ジェーンやエルザの人格は感応制御装置の内部に保管されています。装置と脳が直結しており、人格データをアクィラの脳がシミュレートすることで別の人格として機能しています。現在はウルクスのグローブによりその機能が停止しており、本来のアクィラの人格となっています。
「ふうん。そのグローブがあれば何でも出来るんだ。じゃあ機械樹にパンを出せって言ったら出てくるの?」
機械樹は第一章の第一話にちょろっと出たくらいでほとんど出番がありませんが、この世界では重要な食料源として役に立っています。内部に保存された種子データから果物を再生し実を生らせます。現生人類はこれを食べて生活の糧としています。森の奥で生えているものを掘り返して家の近くに植えて畑のようにすることもできます。しかし果物を再生するだけでパンは作れません。パンのみという果実はあるそうなのでそれなら再現可能だと思われます。
「なあんだ。大したことないね」
「ザルカンじゃ。ボルケーノ族はまた出てくるんか」
ちょろっと出るかも。しかし舞台がハベス国に移るため、虫の鍋の守り人であるボルケーノ族は出番がなくなります。ザルカンや他の戦士が再び聖戦士として出てくる可能性も低いです。
「ウルクスだ。最後に出てきた元老院って何なんだ」
デスモーグ族の上部組織です。千年前の政治組織の名残で、デスモーグ族の戦略や方針に影響を与えます。
「変な爺さんが意味深なことを言ってた。モーグ族の愚かな計画と…。どういうことなんだ? モーグ族は危険な技術を封印し俺たちが無駄に争うことを止めているんじゃないのか?」
そのへんはネタバレになるので回答できませんが、今後の戦いにも関わってきます。モーグ族は本当は……。
「アレクサンドラだが、私が言うのもなんだが、ドンキーってなんなんだ。便利ロボットか」
ドンキーは千年前の戦争以前に作られた支援機械です。そのため古い情報を内部に隠し持っており、緊急上位コードなどの存在も知っています。本当はもっと色々便利な機能、特に戦闘を有利に進めるための機能などがありますが、バッテリーがヘタっているので本来の三割程度の機能しか発揮できません。
「ドンキーをもっと可愛い格好にできないのか。猫とか」
四角い体ですが伸縮する折りたたみアームが内蔵されておりいろんな事ができます。全体が伸展しエグゾスケルトンになる案もありました。それを身に着けたウルクスがジョンと戦うことも考えましたが、そこまでいくともう虫狩りじゃねえなと思い直し廃案となりました。
ジョンはここまで発言がありません。なにか言いたいことは?
「なんで俺はいつも酷い目に会うんだ。今回なんか右腕が機械になってたぞ。アレクサンドラにはボコられるし、扱いが酷い」
まあ悪役ですからね。
「そうだぜ。お前たち悪いことばっかりしてるだろ。アクィラをさらうわ変な人格を植え付けるわ。なんだよジェーンって」
「そうよ。私の中に何でもかんでも入れないでよ」
「何を言っている。あれはお前を思ってのことだ。これから先、モーグ族に従っていてもお前は――」
おっとそこまで。それ以上の情報の開示は認められていません。
というわけで、古のオタク仕草、キャラクター座談会でした。あまり中身がありませんがこんな感じです。なにか質問等があればコメント欄にご記入ください。