はじめまして、巡ほたると申します。

以前からちまちま投稿を続けていた、『蜜薔薇の海賊団~島国のオブシディアンとラピスラズリ~』が完結したことをご報告いたします。

読んでくださった皆さま、評価や感想をくださった皆さま、大変感謝しております。

ここから、蜜薔薇について少しお話したいと思います。

※以降、ネタバレ含みます。

最初に書こうと思ったのは、もの知らずな王様に海賊が宝石を見せびらかすシーンでした。広いけれど囲われた場所に、たったひとりで過ごしている孤独な王様が、海の向こうという見たこともない場所から来た海賊に、見たこともない美しい宝石を見せられる。そのときすでに、王様が最後に海賊になることを決めていました。

そこからどんどん物語の骨組みができていき、海賊と王様の設定を真夜中だというのにコピー用紙に書きなぐっていました。

まず、宝石を見せびらかすのならば、宝石にまつわる『なにか』が必要だと考えました。
そしてひらめいたのが、陳腐だけれど魅力的な『瞳』の色を宝石で例えることです。
王様の瞳を、オブシディアンにするかオニキスにするか、書き始めるギリギリまで悩んでいました(笑)。

次にラピスラズリの軍人について。
宝石を見せびらかすシーンの直後に王様の部下が海賊に刀を向けることを思い付き、そこから軍人の骨組みができていきました。
ラピスラズリは最初はトパーズの予定でしたが、どこかで『絵画では海や空の色をラピスラズリを砕いて作った岩絵の具で描く』と聞いたことがあったので、そうだ、きっと王様は一番身近な部下の瞳と同じ色の海を見たいと願って、最後に海賊になるのだ、と理解しました。
ここで、最後に軍人が王様を見送るシーンを思いつきました。
あと性別も最初から決まっていました。

ペリドットの海賊はもう最初から口調や性格が決まっていました。海賊らしくて男らしい性格を意識しています。つまり私が思う男らしい海賊は彼です(笑)。
海賊になった理由はなにも考えていませんでしたが、途中で出てくるエメラルドの海軍を弟にしてみては、と思いついたとき、すべてが氷解しました。そこで海賊と海軍の確執と長い戦いの理由も思い至りました。海賊はもう兄とは名乗れませんが、弟のことはずっと愛しています。
皮肉な口調は彼の祖国がそんな国だからです。

そして物語を彩るにはこの三人だけでは足りないと思い、友人たちに助力を願ってそれぞれひとりずつキャラデザを考え、みんなで設定を付け足していく、という企画をしました。結果できあがったのが、アメジスト、オパール、プレナイトです。
彼らがいなかったら物語はもっと味気ないものになっていたでしょう。
アメジストの設定を考えるときに『海賊団のお母さん的立ち位置』と聞いたときは笑いました。オパールは女性の予定でしたが、ラピスラズリを際立たせたいので、無理を言って男性に変えてもらいました。プレナイトはなんだか引き立て役みたいな立場になってしまったので申し訳ないです。

海賊団の名前の『蜜薔薇』は、『パイレーツ・オブ・○○』と直訳できそうな名前、と考えているときに、大好きなアーティスト『アリプロジェクト』の歌詞を眺めていたら神の啓示が下りました(笑)。そこでひねるほどの才覚はないので『パイレーツ・オブ・ローズ』となりました。言葉の響きと呼びやすさが好きです。

キャラクターの名前は、ペリドットとエメラルドはなにか宗教的な、神様みたいな名前、と漠然と考えていました。オブシディアンとラピスラズリは、どちらも花の名前で、男性でも女性でもなんとか通る名前にしました。今考えると『白百合』は思い切り女性ですね。

長くなってしまいましたが、これでおしまいとさせていただきます。ここまでお読みくださりありがとうございました。
それでは。

1件のコメント

  • 完結お疲れ様です。
    ツイッターから本作を知りましたが、最後まで楽しんで読ませていただきました。
    やはり終わると名残惜しいものですが、彼らの航海に幸があればと思うばかりです。

    最初はあの家を追い出された独白がクリスかと思いましたが、まさかのニコルでなるほど!と驚きと共に、物語により一層のめり込むことができました!(私が勘違いして解釈してただけかもしれませんが

    素敵な時間をありがとうございました。

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