相葉 綴

　僕はスラムで暮らしていた。ライアンとトレバーと一緒に、便利屋として日銭を稼いだ。傭兵みたいなことをしたり、暗殺やら強奪やら、世間的に悪とされることも請け負った。それが僕らの生き…

　芦原光樹。十八歳。明るく友達の多い幼馴染み、古坂紗英とは違って、僕はいつもひとりで本を読んでいた。おかげで、今や僕の話し相手は紗英くらいものだった。 　なにかと僕にかまう紗英と…

　客がまったく来ない、暇なバイト。でも、今の僕にはそれしかやることがない。それしかできることがない、のほうが正解かな。 　でも、その日は珍しく、本当に本当に珍しく、客が来た。とは…

　夏の夜。祭りの喧騒を遠くに聞きながら、僕は彼女と夜のプールに忍び込んだ。 　そうして、見上げた夜空は見渡す限りが星の輝きで埋め尽くされていた。

　ボコボコにされた。財布はない。盗られた。最悪だ。 　おまけに、こんな情けない姿を幼馴染みに見られるなんて。最悪だ。

　先輩と僕しかいない美術部の部室。他の部員は全員幽霊部員だ。 　この一年、僕は一切絵を描かなかった。そもそも、絵の心得なんてこれっぽっちもない。 　そんな僕がどうして美術部に入部…

　少女はロボットを肩に乗せ、今日も資材を漁る。