あれから10年。
正確に言うと私のデビュー作『ヒーローは眠らない』が出版されたのが2016年12月なので10年たっているわけではないが、編集部から大賞のお知らせメールが届いたのが2016年5月24日なので10年経過している。ご承知の通り、私は第二作目を出版することができないまま、ずるずると年月だけ経過した。我ながら情けない限りである。別に一作だけでも本が出せたから満足とか、作家を続けるつもりがなかったとかいうわけでなく、当の本人としては二作目を出したかったし、作家も続けたかったがほぼ自分の実力不足のせいでいずれも叶えることができなかった。
デビュー直後は意欲があった。熱意もあった。企画書やプロットを山ほど提出した。すべて却下された。また書き直す、提出する。ボツになる。新しいものを出す。跳ね返される。知恵を絞る。ダメを出される。……その繰り返しがずっと続き、創作鬱になり全てを投げ出してしまい筆を折り時だけが流れた。もう引退でいいや、と諦めた。認められないアイデアばかりしか捻り出すことの出来ない自分の拙さに呆れ果て、傷つき、一人で勝手に絶望した。
10年の間には色々あった。拙作のアイデアの基にした東映のスーパー戦隊シリーズは本当に終わってしまったし。
これまで自分のこういった創作に関する思いは公にはしてこなかったが、最近になり創作を再開しようと決意した。理由はいろいろある。第二作目を何が何でも世に出したいと思っている。公募でも、持ち込みでも、ネットでも手段は選ばない(といいつつ自費出版だけはないか。経済がキビシイ)。個人的には『ヒーローは眠らない』を10年前にカクヨムにアップした際、金輪際自作をネットに晒さないと懲りたものだが、もはやそういうことも言っていられない。私が書く小説やアイデアがネット小説向きでないことはよくよく理解しているが、たとえ低評価でも、読まれなくても、存在を無視されたとしても、そこに一縷の望みがあるならただ挑戦するのみ。ホームをどこにするかはまだ決めてないが。
10年結果を出していない作家もどきがこういった決意を述べたところで、第二作目を出せる公算は限りなく低いと思われるが(有望な新人の方々は次々と世に生まれている)、もし出せないなら私個人の努力や実力が足りないせいである。カクヨムの近況ノートは9年間手つかずだったが過去のものは全て削除した。あの頃の自分には夢と希望があったなと過去のものを読んで微笑ましく思いつつ。今の自分には何もない。ゼロからの出発どころか、ヘンに色がついてしまってマイナススタートだと自虐しつつ、今回の近況ノートが新しい日々の一ページ目になれば良いなと考えながら敢えてこんな思いを綴ってみた次第。
さて最後に。
『ヒーローは眠らない』を10年前にカクヨムコンテストの現代ドラマ部門の大賞に推挙していただいた方々、出版に携わっていただいた関係者の皆様、ありがとうございました。自分としては生涯の宝物をいただいて本当に光栄な限りです。いつの日かそういった方々に「ご恩返し」ができるようぼちぼち頑張ります。