2014年、名古屋駅
金曜日、午後6時。
人であふれる名古屋駅で、よく似た黒いバッグが取り違えられました。
午後7時の重要会議へ向かう食品会社部長・佐伯圭太の手元に残されたのは、会議資料ではなく、崩れたら終わりのぴよりん4羽。
一方、娘への手土産を失った59歳の父・黒田義明が持ち帰ったのは、見知らぬ誰かの企画書でした。
しかも黒田は、それが娘の書いた企画書だとは知らないまま、気になる箇所を赤ペンで次々と直していきます。
会議に急ぎたい。
けれど、ぴよりんを守るためには走れない。
バッグを返したい。
けれど、名古屋駅には黒いバッグを持った男が多すぎる。
現在地は同じなのに、階が違う。
捜索放送を流すほど、捜している本人が遠ざかっていく。
誰も悪くないのに、全員の行動が少しずつ事態をややこしくしていく、名古屋駅を舞台にした群像コメディーです。
笑える取り違え事件の先で、知らない誰かの言葉や行動が、別の誰かの人生へ小さな灯りを渡していきます。
急げ。でも、走るな。
それでも、肝心なものほど届かない。
新作
『名古屋駅、午後六時のぴよりん事件』
作品はこちらからお読みいただけます。
https://kakuyomu.jp/works/2912051603820650888� �
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ぴよりん4羽が無事に目的地へ届くのか、ぜひ見届けてください。