霜月透子

放課後、亜衣が西棟の屋上から東棟を眺めると、四階の三年一組の教室だけ明かりがついていた。これから定時制の授業が始まる。さっきまで亜衣が使っていた窓際の席には、よく笑う男子の姿があ…

僕は家出した。そして君と出会った。これは、君と過ごした夏の六日間の話。

高校演劇の青春部活小説。 梢は演劇強豪校の高校へ進学する。しかし演劇部は、既に存在していなかった。突然廃部となったのはなぜ！？ 演劇をやらずにいられない梢たちは廃部の原因を探りつ…

昭和五十五年、夏休みの小学校。図書室解放のため当番になった私は娘を連れて学校に行く。そこへ女の子がやってきて――。

恋人からのプロポーズを受けたその夜、美鈴は忘れえぬかつての恋人に手紙をしたためる。届くはずのない手紙。だけどもしも手繰り寄せられるべき糸がそこにあるとしたら――。 横浜と鎌倉を結…