TYT-120は、闇の組織「花街」によって製造・販売されている生体工学応用型のアンドロイドである。商品名は『HMC-120 汎用愛玩人型ラバー・ドール』。 表向きは、中所得者層の独身男性をターゲットにした「格安の愛玩用セクサロイド」として流通している。顔がなく、人格AIも搭載されていないが、生活基本動作の他、所有者の体温や接触に反応して柔らかな抱擁を返す機能があり、孤独な生活を送る者たちの庇護欲を刺激するよう設計されている。
本妖異の真の脅威は、その動力源および「妊娠機能」にある。TYT-120の内部には機械的な骨格と共に、花街が管理する妖異「白蛾(シロガ)」の幼虫が休眠状態で移植されている。この幼虫は所有者との性的な接触(精液の摂取)をトリガーとして覚醒し、所有者の精気を養分として急速に成長を開始する。 この成長過程で腹部が膨らむ現象を、販売元は「愛の結晶」「妊娠」と偽って説明し、所有者に疑似的な家族形成の幸福感を与えている。
https://kakuyomu.jp/works/16816410413988929379/episodes/822139842212167215※画像は妊娠後期にあるTYT-120。幼虫からのフェロモン放出量が最大化し、被害者は片時も離れられないほどの強烈な庇護欲に支配される。