昨日ひとまず校正が終了しました。
アルバトロスIIが二段階のアフターバーナーを装備しているので、これの開放順などを整理しました。
ところで今回のお話では最先端の空戦技法を導入しているため、ひょっとしてわからない読者の方がいらっしゃるかも知れません。そういう意味で最新戦技をここにまとめておきます。
デュアルモード・スクラムジェットエンジン:
これは従来であれば超音速下でなければ機能しなかったスクラムジェットエンジンの改良版です。スクラムジェットエンジンの前縁に工夫を凝らし、低速でもジェットエンジンが稼働するように工夫されています。
現在防衛装備庁が絶賛開発中、2035年までには実用化しそうです。
https://www.jwing.net/news/19046ちなみにお話の中ではアルバトロスのバージョンアップ版として登場します。
コブラ・マニューバ
コブラ(cobra)は、航空機のマニューバの1つであり、空戦機動の1つです。水平飛行中に進行方向と高度を変えずに機体姿勢を急激にピッチアップして迎角を90度近く取り、そのまま水平姿勢に戻る機動なのですが、パイロットに対する技術的要求が高く、ドッグファイトに重きを置いているロシア軍でよく使われています。
反面、アメリカ軍は地平線の彼方、見えない場所からミサイル攻撃を行うことを主な戦技としているため、コブラが使われたというお話はあまり聞きません。航空ショーでホーネットが演技するくらいだと思います。
そういえばトップガン・マーベリックではロシア? の戦闘機がバリバリコブラ機動を使っていましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=MFEKIfulyacナイフエッジ
これは左右の翼が地面に対して垂直になるよう機体を90度ロールし、その姿勢のまましばらくの時間飛行を継続するという高等戦技です。
主翼から揚力を得ることができないため、あらかじめ機首を上向きにした状態で90度ロールし、その後は方向舵を使い機首が地面方向に振られるのを補正します。
なおかつ、方向舵を使用した影響によるロールを補助翼で打ち消し、さらにパイロットから見て上向き(つまり水平方向)にピッチアップする力をエレベーターで打ち消す機動が必要なため、難易度は激ムズです。
物語の中では最後の空戦でエクレアがこれを駆使して敵機を翻弄していました。
ちなみに現実では小松基地のアグレッサー部隊がアフターバーナーを片方だけ点火して力任せにナイフエッジするという極限飛行を公開しています。
……でもこんなのもアグレッサー部隊にとっては普通なんだろうなあ。
https://www.youtube.com/watch?v=PvztJ3UY89Aところでロック岩崎という航空自衛隊出身の方がショーでこれらを演技なさっておられました。残念なことに(本当に残念)事故で亡くなってしまったのですが、ご存命のうちに見に行けなかったのが悔やまれます。
https://www.youtube.com/watch?v=eyCALPkYs44