畳の上に置いてきた
114話をまとめて公開しています。
この作品は、何かを回収するために書いたものではありません。
むしろ、回収されないまま残っていくものを中心にしています。
加賀美瑠璃は、世界を正確に観察する少女です。
その観察は勝利のために磨かれ、やがて「技」ではなく「現象」に近づいていきます。
端田朱音は、その瑠璃を読み切れない少女です。
距離が近いほど離れられない。
触れているほど壊れていく。
その矛盾の中で、ただ一人だけ瑠璃を引き戻そうとします。
この物語には、明確な答えはありません。
代わりに残るのは、「どこに置いてきたのか分からないもの」です。
それが、畳の上に置いてきたものです。
https://kakuyomu.jp/works/2912051595574677920