いつもお世話になっております。
おい、雪村。モノクロ・ディストピア陰鬱過ぎるだろ。……と言うことで、夏休みのJKの話を用意しました!
一応モノクロ・ディストピアのスピンオフですが、モノクロを読まなくても問題無しです! AI出てきません。恋愛ファンタジーです。
こちらもチラ見せ!
◆本編1話 抜粋チラ見せ◆
#1夏の幽霊
「あっつ~」
重いスクールバッグを机の上に置き、コンビニで買ったパックのジュースを取り出して、ストローを刺す。喉を潤しながら、いつものように目を瞑り耳を澄ませた。
生ぬるい風に乗って、運動部が練習する声が聞こえる。けど、私が楽しみにしていた音は聞こえない。軽くため息を吐いてぽつりと零す。
「何を期待してるんだろ?」
黒く伸びた髪を後ろで高く結い、制服が汚れないように帆布のエプロンを身に付けた。筆洗バケツに水を入れ、筆とパレットを取り出して気合を入れる。
「よし! 描こう!」
私は夏瀬透花。美術部に所属している高校二年生だ。
うちの部《美術部》は夏休みの活動がない。10月の文化祭に向けて展示する絵を準備するのも夏休み明けだ。でも私は美術室に忍び込み作品制作に勤しんでいた。
イヤホンで音楽を聴きながら、私は黙々と描く。額にジワリと汗をかき制服にも汗が滲む。スカートを太ももまでたくし上げ、涼を得る。
先生方は夏休みの間、冷房が効いた新棟の職員室で仕事をしている。暑い旧棟には来ることが無い。なので、だらしない姿を見られる心配もない。
しかし、私の思惑は簡単に裏切られる。教室の引き戸がガラリと開いた。
(嘘でしょ!?)
慌ててスマホを鞄に突っ込み立ち上がる。入口を見ると、そこに居たのは
◆
12/5 21:30 本編公開
よろしくお願いいたします!