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裏話①(サキュ俺)

 以前(今年の2月頃)、この近況ノートという機能を発見し、「これからは気が向いたら更新しよ~」とか言っておきながら、つい先日まで更新をサボっていた葵すももです。

 『サキュ俺』も完結したことですし、せっかくの機会なので、『サキュ俺』の裏話でも書いていこうかな~と思います。
 裏話といっても、あくまで作者の自己満足ですので、別にここまで考えて書いているんだぞ?とかアピールするつもりもないですし、気付けた人はどれくらいいるかな?とかそんなことちょっとも思っていませんからね?笑

 あと念のためですが、これは『裏話』であり、作者視点、かつ、ネタバレありの内容になりますので、その点を留意いただいた上でお読みいただければと思います。

 さてさて、それでは『サキュ俺』の裏話第1弾!(ジャジャン)

 皆様は希沙良が花火大会で着てきた浴衣の色や柄を覚えていますか?(§047「最後だから今日は特別」参照)

 そのときの一文を抜粋しますね。

『白地の浴衣に淡い紫色と水色で彩られた蘭の刺繍』

 この描写にはちゃんと意味があります。

 (私の知る限りでは)『蘭』の刺繍の浴衣は珍しいです(牡丹とか蝶が多いのかな?)。
 そんな中で私が敢えて『蘭』の刺繍をチョイスしたのは『花言葉』が希沙良にピッタリだと思ったからです。

 一般的に『蘭』の花言葉は『愛情』、『美』、『優雅』と言われています(青色の蘭の花言葉も同様に『愛』です。)。
 ただ、それが『紫蘭』となると少し意味合いが変わります。
 『紫蘭』の花言葉は『変わらぬ愛』、『あなたを忘れない』です。

 なんだか同じ蘭なのに、色が違うだけで、ちょっとだけ寂しい雰囲気の花言葉になりますね。まるで、別れをあらわすような、もう愛する人と一緒にいられないような……。

 そうなのです。この浴衣の柄(色)は、希沙良の心情を表しているのです。

 希沙良は花火大会に赴いた時点で、未知人のことを好きであることを自覚しながらも、未知人の人生を狂わせたくないという気持ちから、未知人と別れる決意をしていました。
 しかし、他方で、希沙良の心の奥底では、未知人と別れたくない、未知人に本当の気持ちを気付いてほしいという気持ちが内包していました。

 これって蘭の花言葉そのままだと思いませんか?
 もしかしたら、希沙良は、『未知人のことが好き、できれば別れたくない』、『でも別れなければならない』、『未知人のこと絶対忘れないから』、『ずっと愛しているからね』という気持ちから、この浴衣を選んだのかもしれないですね。

 でもでも、実は『蘭』の花言葉にはもう1つ別の意味もあります。
それは『魅惑的』です。

 これは、見る人を圧倒する美しさにちなんでつけられた花言葉らしいですが、私はこれを見たときに、『魅惑的』(=能力)であるがゆえに未知人と別れなければならない希沙良が、『魅惑的』と『変わらぬ愛』が併存している『蘭』の浴衣を選んだことが、何て皮肉なのだろうと思ってしまいました。

魅惑的であるがゆえに、好きな人と別れなければならない。
 ちょっと悲しいですが、『蘭』の花言葉は、希沙良の人生をそのまま表しているのかもしれないですね……。

あっ……でも皆さんこれは知っていますか?
実は……黄色の蘭の花言葉は『一緒に踊って』なのです。

ふふ、そういうことですね。
やっぱり『蘭』の花言葉は、希沙良の人生を表しているみたいですね。
 未知人と希沙良のこれからの人生に幸あれです。

第1弾はそんな『蘭』の『花言葉』にまつわる裏話でした。

1件のコメント

  • 裏話、好きな作品なら、それを知ってまた読み直すと、最初に読んだ時とはまた違った感想などを抱けて、面白いでしょうね。

    花言葉…伏線や秘められたテーマや思いを託すのに最適ですねえ。

    浴衣に関しては、似合ってるんだろうなあぐらいで、そこまで見ておりませんでした m(_ _)m

    裏話第2弾も楽しみにしております。

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