先輩=隅田天美(苗字に「隅田」とあるが東京都ではなく群馬生まれの群馬育ち。そもそも、この名前はペンネームだし・・・最近の癖は「空想煙草で思案すること」一応、イメージはケント。父が愛飲していた煙草の銘柄)
後輩君(『魂は香川に置いてきた』という北斗の拳における饂飩の修羅の国から来た修羅。良き後輩であり良き社員である。遊戯王カードなどに平気で諭吉六十枚溶かした猛者でもある)
「先輩」
「うん? どした? まだ、昼休みはあんべ?」
「いえ、相も変わらず空想煙草で何を考えているのかなぁ? と思いまして・・・」
「くだらないことだよ」
「それを聞いて決めるのは俺です」
「・・・私さ、元々は小説家とかライターとかになりたかったんだよね。そのために親に頭を下げて短大だけど国文科に行って・・・いやなこともあったしいいこともあって今に至るんだけどさ・・・あの頃の私が今の自分を見たら泣くよ、きっと・・・」
「・・・」
「その後は職を転々として派遣もして・・・それでも必死に『作家になるんだ』と思って休みはパソコンの前で必死に書いている・・・最近ね、ある漫画が言っていたんだ、「寝る暇があったら、映画を観る暇があったら、ゲームをする暇があったら原稿を書け」って・・・正論なんだろうけど、なんか嫌でね・・・でも、正論なんだ」
「・・・俺、元々理数系の絵描きだから小説にはほぼノータッチです。だから、質問させてください。今、辛いですか? 嫌いな人います?」
「・・・いんや、幸せだよ。苦手な奴はいるが、まあまあ普通」
「先輩がどんな小説を書くか知りません。でも、人の苦楽を知らない人の書いた小説より先輩が書いた小説を俺は読んでみたいです」
「・・・」
「肩の力、抜いたほうが物事上手くいきます」