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3/29の読書ノート

文学作品をラップにするという取り組みのために、青空文庫で色んな作品を読みました。
名著 de ラップ
https://kakuyomu.jp/works/16818622172009981798

以下、ネタバレありです。

・エドガー・アラン・ポー「モルグ街の殺人」
世界初のミステリー小説と言われている作品です。
ポーは詩集しか読んだ事無いので、ミステリー作品を初めて読みました。
今回初めて読んだはずなのですが、言葉が別言語に聞こえたという描写や意外な犯人に対して、何となく既視感が…。
以前も一回読んでいるかもしれません。

・夏目漱石「こころ」
高校時代に苦手な哲学の先生がこの「こころ」を推しており、本も買わされました。
一部読みましたが、先生やKの気持ちに感情移入できませんでした。
そのせいか、苦手意識がありましたが、今回全てをしっかり読みました。

全編とても読みやすく、思ったより面白かったです。
先生の性格がなぜ変わってしまったのかという一種のミステリーになっていると思いました。
自分のせいで親友が亡くなった事を気にし続け、乃木大将の殉死をトリガーとして死を選んだ先生の気持ちはまだ分かるのですが、所詮片思いなのに死を選んだKの気持ちは理解できずじまいでした。

・田山花袋「蒲団」
初の私小説と言われています。
今回、再読しました。

中年作家が若い女弟子に悶々とする話です。
なぜか人妻に悶々とする小説と思い込んでいました。

女弟子の使っていた服の匂いを嗅ぐラストシーンは中々気持ち悪くて良いです。
この女弟子にはモデルがおり、当時スキャンダルにもなったそうです。

・小林多喜二「蟹工船」
プロレタリア文学の有名な作品です。
悲惨な話ではあるのですが、思ったより陰鬱な雰囲気ではありませんでした。
底辺の労働環境の事が詳しく書いてあって面白かったです。
最後のストライキ失敗のシーンを読んで、百姓一揆などにも通じますが首謀者が簡単にバレるようではいけないと思いました。

・太宰治「人間失格」
こちらも、再読しました。
初めて読んだ時の感想は、自意識過剰な主人公だなと思っていました。
再読してみて、自分の奥さんが襲われたり、薬中になったり、結構悲惨な話だったんだなと思いました。
シノニムやアントニムの議論は面白かったです。

・森鴎外「舞姫」
全編旧仮名遣いなので、話を理解するのが難しかったです。
最後に、ドイツ人の彼女を妊娠させて捨てているのがエグイなと思いました。

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