こちらでは主人公である坂城功(南木晃)とアイドルである南木真紀葉が兄妹であったという伏線のまとめです。真紀葉の『魅了』についての伏線も含みます。
前提
第195話 お兄ちゃんはドシスコン
ここで語られているように、作中開始時点ではローラ、忍、美里、伊織以外のメンバーは功と真紀葉が実の兄妹だと知っています。
それを踏まえたうえでの伏線開示です。
作中全体を通して
真紀葉がアイドルをしていること。彼女の持つ『魅了』が後押ししています。
第20話 とっても熱くなる夏!?
「やっぱりですか!? 1週間くらいかかりますよね!? 夏休みですよ! プールは!? 海は!? キラ☆撫娘のサマーライブは!? チケット無駄になっちまいますよ!! 高校一年生のひと夏の思い出がクッソ熱い鍛冶場って何ですか!?」
(あー……。やっぱり買っておったか……。やめておけと言うたのに……)
(可哀そうだがなあ……。また今度にしろや)
ご年配二人は、憐れむような瞳で俺を眺めていたが、ローラは屈託のない笑顔である提案をしてきた。
「んっと……。だったらチカちゃんがライブに行きたがってたから、チケットあげていい? コウは刀が必要だし……、チケット無駄になっちゃうから良いでしょ?」
それを耳にした年寄り二人は戦慄していた。
ルーシーと彌永はライブに行けなくなった功に同情していましたが、ローラのみ悪意なくチケットを譲ろうとしています。
この場ではローラのみ事実を知らないので、こういった行動に出ています。
第61話 予想外の来客
「すいません! 貴女のファンです! 多分、貴女が生まれる前から愛してました!!」
「は……はいぃ!?」
俺の雰囲気がさっきまでとはガラッと変わってしまったので、あちらは呆気に取られてしまっている。
(((多分?)))
このシーンの『多分』。俺は貴女が産まれる前から近くにいたんだよ、といった示唆ですね。
俺と彼女――通称まききちゃん以外の全員が変な表情を浮かべているが、その中にあってレイチェルねーさんだけが、目にも止まらぬ動きで俺の右腕を組む形で止めに入っていた。
「あははー。ごめんねー。この子もそろそろ演舞の練習とかあるから連れてくね!」
「ねーさん!? 後生だから! サマーライブ行けなかったからもう少しだけ!」
俺がどうにかこの場に残ることを懇願していると、今度は左腕にも誰かが腕を組んでいる感触があった。
「さあ兄様。わたしと演舞の打ち合わせをしましょう。不穏な気配がするから来てみれば、これでしたか!」
「羽衣まで!? 本当にもう少しだけ!」
「ダメです。兄様にはアイドルではなく、わたしがいます。ご不満ですか? 本当の兄様になるという話まであったというのに……」
そうして、ねーさんと羽衣が目を合わせて意思疎通を図っていた。二人の認識としては俺を無理矢理にでもこの場から遠ざけることで一致したらしい。
ここは事情を知るレイチェルと羽衣が真紀葉から功を遠ざけようとしています。
そういう事なら良いかと、今度は偽ロリがローラの肩をポンっと叩いていた。
「ほれ。芸能人に見惚れておってはいかんぞ? これから売り子を頑張らねばいかんからの」
「はーい。でも……、ほんとに綺麗な人達だから……つい」
このシーンですが、術者の修行を始めたばかりのローラには真紀葉の魅了が聞いています。ただし微弱なので肩を叩かれただけで解けていますね。
第62話 おばあちゃんの提案
「兄様は……、わたしの隣に座ってくださいね? 間違ってもあちらに行こうとはしないようにしてください」
「は……はい!?」
羽衣の雰囲気に気圧されてしまい、指示通りに隣へと座る。
こちらですが、もしかしたら義妹になるかもしれなかった羽衣が実妹の真紀葉の近くに行かないように牽制しています。
羽衣にとっては実の妹といった超えられない壁に嫉妬もしています。(この嫉妬はストーリー随所でしています)
第63話 お風呂トーク
推しと一つ屋根の下ヒャホーイ! とか狂喜乱舞するとでも考えていたのだろうか? この偽ロリは。
「はっきり言って余計なお世話……と言いたいところだけど……。ありがと、るーばあ」
「いつもそのくらいの可愛げがあればの〜?」
これは、近くで妹の様子を見れるようにしてくれて、ありがとうといった意味です。
第65話 お祭り二日目の昼
キラ☆撫娘メンバーの一人が、まききちゃんの様子を見て心配そうに話しかけていた。
「えっ!? あの……思ってたより美味しいなあ……って」
「あー。あのお兄さんの第一印象が悪かったから意外だったとか?」
これですが、功の作った料理が無意識で実母=真紀葉の母の味と似ていたから驚いてます。
第73話 現地到着
「今回はそういうの無しで。女の子を怖がらせて楽しい?」
「えんたぁていめんとに、はぷにんぐは付きものと聞いておる。違うのか」
どこでそんなの覚えたんだか、この戦国時代人。
「駄目ったら駄目」
怖がり=真紀葉のことですね。幼少期、霊障に罹っていた示唆でもあります。
第77話 憑いて来た者への対処
「その……、わたし普段は地味目にしてるんです。昔から……自分では意識してないけど注目されるみたいで……」
「へぇー。そうなんだ……」
「うん。でもね、社長がわたしを一目見ただけで事務所に誘ってくれたの。君には光るものを感じるって。その時だって今と同じような服装だったんですよ」
真紀葉の『魅了』についての伏線となります。
第78話 とりあえずの一件落着
「うちの母がお宅まで送っても良いって言っ――」
「ローラ! タイムセールの卵がお一人様1パックまでになってたんだ。二つゲットするから協力頼む!」
まききちゃんが全てを言いきる前にローラを脇に抱えて、その場から疾走して立ち去る。
このシーンですが、自分を施設に入れた実母とどういった顔で会えばいいか分からずに全力疾走してます。
「昨日のあの場を走り去ったお前みたく、ウジウジしていそうな奴に喝でも入れてやろうと思ってな」
「誰がウジウジしてたって?」
「はあー? どう接すればいいかも分からず逃げたもんが何抜かす?」
カズさんは功が逃げ出した理由が分かってますね。
第87話 クリスマスの穏やかな過ごし方
「ただね……。ローラはともかく、やっぱり子供の頃から知ってるコウが……、あたし達にとっては、ぽっと出みたいな娘にあんなに夢中になられると……」
「「なんか……悔しい(です)」」
このセリフ。『あたし達とってぽっと出』。つまりは功にとってはそうでないとの示唆です。
第88話 新年の大騒動
「コウって、十分シスコンだよ?」
「そうですよ。一般的な感性から言えばシスコンだと思います」
ここですが、レイチェルと羽衣がシスコンと言ったのは、功が真紀葉に対しての態度からです。
第133話 相方候補達の牽制
「ならば、いつかコラボした芸能事務所にでも相談に行くかの? もしかしたら撮影程度ならば、協力してくれるかもしれんぞ? どう考えても適任じゃろ?」
「……嫌です。俺があの人達とウェディングモデル撮影したとか、クラスに知れたらどんな目に合うか……」
「ほんとにそれだけかの?」
「ごめんなさい。ほんとにやめてください……。勘弁してください……」
ここですが、ドシスコンの功でも、もしかしたら実の妹とウェディングモデルをやるかも……というのは嫌だったとい事ですねw
第135話 コウになった日
「なら……妹の方は……。だから、こんな結果に?」
「おそらくはそうです。ここまで不運が重なっていたとは、僕も驚きました。まったく……神も仏も無いとは、このことですね」
こちら、功と真紀葉の能力による負のスパイラルについての示唆となります。
第142話 南木家訪問
「そのお兄さん、モテるわねえ……。最初は|真紀葉《まきは》にも彼氏ができたと思ってたけど、ほんとに違うんだ」
「それは、ぜっっっったいにありえませんので、ご安心ください!」
羽衣が力一杯否定しているのは、実の妹と恋愛関係になるはずないといった意味です。
第154話 イリナのお迎え
「その俺が……霊を引き寄せてしまったせいで、妹が酷い霊障に|罹《かか》ってしまったんです。俺にも、もしかしたら霊達にも悪意は無かったかもしれません。けど……」
「そっかあ……。その娘は今どうしてるの?」
「……元気ですよ。俺が知っている頃よりずっと。あの時……、母親が俺を施設に入れたのは間違ってなかったんだなあ……って」
ここは功が妹を間近で見ていたという意味ですね。
第160話 ご両親の帰国
「そうなのね。この子も昨日までアルバイトで家を空けていたから、今日は一緒にいるんですよ」
イリナさんがそう言いながら、俺をずいっと前へ押し出していた。
「そういえば、アルバイトで雷に打たれたとかって真紀葉が言ってたわね。あんまり危険なアルバイトは駄目よ! お祖母さんだって心配するわ」
「は、はい……。気をつけます……」
このシーンですが、イリナさんが功の実母=真紀葉の母なのを察して、リハビリと称して前面に出しています。
第149話 意外な再開「うんうん。これからよろしくね。伊織ちゃん!」
まききちゃんが彼女の手を引っ張ってテーブルの近くまで連れて行った。
「なあ……。あんた……、もしか――」
ここの伊織は真紀葉に何か普通じゃないもの(魅了の力)を感じています。
第180話 日常に加わったお嬢様
(成程……。伊織の言っていた通りだ。アイドルとしては天賦と評していい。あの社長、良い人材を揃えたものだな)
ここは柳玄が真紀葉を見て『魅了』を持っているのを察しています。