こんにちは。朝比奈爽士です。
最近は少しずつ秋の気配を感じるようになり、季節の変わり目だからか、頭痛の多い日々を送っております。
季節の変わり目なので、お互いに体調を崩さぬように頑張りましょう。
さて、本題です。
先日、初めての長編小説となる『あの夏の、時限爆弾。』を、無事に完結させることができました。
最終的な文字数は八万字を超え、話数は三十九話となりました。
これまで短編小説を中心に書いてきた私にとって、一つの物語をこれだけ長く書き続けること自体が初めての経験でした。
途中で展開に悩んだり、更新を一度お休みして終盤の構成を考え直したりと、決して順調だったわけではありません。
それでも、最後に「完結」の文字を見ることができました。
ここまで書き続けられたのは、読んでくださった皆様のおかげです。本当にありがとうございました。
そして、初めて長編小説を書ききった今。
「書ききれて良かった」という気持ちと同じくらい、「次に長編を書くなら、ここは変えたい」と思う課題も多く感じています。
今回は初めて長編小説を書いた私なりの反省点を、備忘録代わりに残しておこうと思います。
①一話の文字数を意識しすぎた。
執筆を始めた頃、私は「一話千五百文字」を一つの目安にしていました。
一話が長くなりすぎないようにした方が、読者の方も読みやすいのではないか。
そんなことを考えて、この文字数の基準を設定しました。
もちろん、千五百文字が悪いわけではありません。
実際、短い一話が作品のテンポに合っている場合もあると思います。
ただ、今になって振り返ると、私は「その一話に必要な文字数」ではなく、「千五百文字」という数字そのものを意識しすぎていました。
その結果、特に序盤では、一話を読み終えても物語があまり進んでいない回が生まれてしまったと思います。
大切なのは、一話が千五百文字なのか、三千文字なのかではなく、「その一話で、物語がどう動いたのか」なのだと学びました。
次に長編を書くときは、文字数を基準に話を区切るのではなく、物語の流れに合わせて一話を作りたいです。
②読者が「知りたいこと」を待たせすぎた。
『あの夏の、時限爆弾。』には、『爆弾』や『手紙』をはじめとした、いくつかの謎があります。
一方で、虫取りをしたり、釣りをしたり、四つ葉のクローバーを探したりなど。
物語の謎を直接進めない、夏の日常にもかなりの文字数を使いました。
書き終えた今でも、それらの場面が不要だったとは思っていません。
この作品では、主人公の藍が子どもの頃に過ごした夏を、もう一度体験することに意味があると思っているからです。
むしろ、そうした何気ない時間があったからこそ、最後まで書けたものもあると思っています。
ただ、その日常を描きながら、本筋も少しずつ動かすことはできたのではないか。
これは、書き終えた今だからこそ、強く感じています。
例えば、虫取りをする場面。
その場面自体は日常だったとしても、会話の中に過去につながる小さな情報を入れることはできます。
もしくは、釣りをする場面。
その時間を楽しみながらも、登場人物の何気ない反応によって、読者に新しい疑問を持ってもらうことはできます。
「この場面は必要か、不要か」だけではなく、「必要な場面の中でも、本筋に絡められないか」というところまで頭を働かせるべきでした。
これは、これから行う推敲でも意識したいところです。
③キャラクターの比重を、最後まで見通せていなかった。
今作では、物語を書き進めるにつれて、当初想定していた以上に特定のキャラクターの比重が大きくなりました。
これは少し難しいところです。
実際に小説を書いていると、プロットを作った段階では想像していなかったほど、キャラクターが自然に動いてくれることがあります。
「この子、こんなことを言うんだ」
「思っていたより、この人物が物語の中心にいるな」
そんな瞬間は、書いていてとても楽しいものでした。
だからこそ、キャラクターの比重が変化したこと自体を、失敗だったとは思っていません。
ただ、終盤で誰が物語の中心になるのかを、もう少し早い段階から見通せていたら、尺やタイミングなどをもっと調整できたはずです。
長編では、「このキャラクターを何話に登場させるか」だけではなく、「このキャラクターは、物語全体で何を担うのか」まで考える必要があるのだと学びました。
次に長編を書くときは、登場人物それぞれの役割と、物語全体を通した比重まで考えたうえで、構成を組みたいと思っています。
ここまで反省点ばかり書いてきましたが、『あの夏の、時限爆弾。』を書いたことを後悔しているわけではありません。
むしろ、初めての長編がこの作品で良かったと思っています。
ありがたいことに、PVが五百を突破できたこと。
一万文字も書いたことがなかったのに、結果として八万字も書けたこと。
そして、初めてコンテストに応募できたこと。
実際に八万字以上を書いて、最後に「完結」をつけなければ分からなかったことがたくさんありました。
だから今回挙げた三つも、「こう書くべきだった」という正解ではありません。
あくまで、長編を書き終えた今の私が、次の作品へ持っていきたいものです。
『あの夏の、時限爆弾。』についても、これで完全に終わりではありません。
物語そのものや、この作品で描きたかったものを大切にしながら、これから少しずつ推敲していく予定です。
「初めてだから、こんなものだった」で終わらせるのではなく、今の自分にできるところまで、もっと良い作品にしてあげたいと思っています。
そして、その経験を持って、いつか二作目の長編へ。
そのとき、自分がどんな物語を書けるようになっているのか。
今から少し楽しみです。
改めまして、『あの夏の、時限爆弾。』を読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
そして、これから読んでくださる方にも。
藍たちの「あの夏」を、最後まで見届けていただけたら嬉しいです。
https://kakuyomu.jp/works/2912051601157909256