しばらく小説から遠ざかっていました。むしろ先日書いた作品が私にとって一時の熱気だっただけかもしれません。でも、小説に挑戦してみたことで、身の回りのことを「ストーリー」として捉えられるようになったのは確かです。小説や映画もより楽しめるようになりました。
最近 "General Magic" という映画を見ました。何もないところからスマートフォンという概念を発明し、その大きすぎる夢を実現しようとして失敗した人たちのドキュメンタリー映画。これ以上のことは公式サイト (https://general-magic.jp) を見てもらえればと思います。1990年代を知っている私は、当時を思い出して、また手元のスマートフォンを見て、言葉にならない強い思いに浸ってしまいました。
新しい夢を見て、新しいことを始めたら、成功することもあるし失敗することもあります。たぶん失敗の方が多いでしょう。たくさん書かれている小説たちも、高く評価され多くの人に届くものよりも、ささやかに読まれただけで忘れられてしまうものが多いでしょうし、自分の作品もそちらの方です。
映画 "General Magic" は、そういう成功や失敗という次元ではなく、新しいものを作り出す熱意と環境という次元があることを思い起こさせてくれました。それはその人生の価値を決めるものなんだろうと思います。成功を目指さないなんてありえない。でも、たとえ成功できなくても、きちんと生きるためにまた何かを始めるかもしれません。
なぜなら楽しいから。