自分の価値観が変化してきたので身勝手ながらここでの執筆を長く休止します。
人生で信じてきたあらゆるものが崩れ始めて、身ひとつになったような心持ちです。
夢とか希望とか、自分にとってすべて虚構でした。
環境を呪う訳ではありませんが、その夢や希望と呼ばれているものが、メディアや学校、引いては政治の裏側にいる権力者たちが流布してきたものだということに気が付いてしまったのです。
物語は、そんな権力者たちに都合のよい価値観を人々に植え付けるためのツールにしか過ぎない。それが夢や希望の正体。作家という在り方の実像。
作家を志望する人たちの野望や想いは踏みにじられ、利用される。
そんな虚構を追って物語を書くことは、それを読む人の毒にも薬にもならない。
素人であろうと、どんなにPV数が少なかろうと、こういったサイトで作家の役を演じることはすなわち、人を囚わせて現実と向き合う機会を失わせてしまう。
人生に逃げる場所なんて、ほんとうはありはしないと思うのです。
たとえ逃げていたとしても、現実は追ってくる。
そしていよいよ体が動かなくなったときに、追いつかれる。
老いて、車椅子の上だとか病床に臥せったそのときに気が付けば、どんな感情を抱いてももはや行動すらできない。いや、気が付くことすらないかもしれない。気が付いたことを忘れ往くかもしれない――
必ずしもそうなるとは限りませんが、自分の大好きな、物語を紡ぐという行為がほんの少しでもそれを助長することに耐えられそうにありません。
この文章と出会った人が一人でも悔いのない人生を送ることができるように、自分は心から願っています。
――俺もまた、自分に殉じ、覚悟を以て現実を生きていきます。