『ダンジョン管理局の雑用係』を読んでくださっているみなさんへ。
新作をはじめました。本日八月二十二日の十八時から、『同接=戦闘力』という話を公開しています。
主人公は、ダンジョン配信の演出を十年やってきた裏方です。カメラをどこに置くか、実況をどこで止めるか、視聴者がどこで息を呑むか。全部設計してきた人間が、先週、事務所をクビになりました。
自分で潜った夜、彼にスキルが出ます。【観客】。見られている人数のぶんだけ強くなる。視聴者がゼロなら、ただの人です。
その夜の同接は、一でした。
たった一人。でも、一人来れば戦えます。
水増しも、買った数字も、一切効きません。本物の関心だけが力になる。だから彼は、集め方を考えます。十年分の演出のノウハウしか持っていない男が、それだけを武器にして数字を積み上げていく話です。
『雑用係』を書き終えたあと、次は何を書こうかと考えていて、結局また「条件付きの強さ」の話になりました。溜めた分しか返せない蓄積と、見られている分しか強くない観客。似ているようで、こちらは他人がいないと成立しません。一人で溜めておくことができない。そこが書きたかったところです。
全四十八話、すでに全部書き終えています。
なので、毎日十八時に必ず更新されます。止まりません。十月四日に完結します。
初日の今日は、第五話までまとめて出しています。第五話で、彼の同接が一だった夜に見ていた人物が出てきます。そこまで読んでいただけると、この話がどういう手触りのものかは分かってもらえると思います。
『雑用係』の更新も、これまでどおり毎日十八時に続きます。十月二十八日の完結まで、そちらもどうか最後までお付き合いください。
見てもらえないものは、無いのと同じだ。
主人公がそう言うところから始まる話です。よかったら、一人目になってやってください。