• 現代ファンタジー

甥っ子は魔王様 姉:響の裏話


 更新が1年滞っていたのにも関わらず、変わらず読んでくださってありがとうございます。
 こういう話題は批判が多いかなと不安になりながら投稿していましたが、アキトくんに対して好印象な感想が多く、とても励みになっております。
 近況ノートまでチェックしてくださるかどうかはわかりませんが、ここにて感謝の言葉を伝えさせてください。

 さて。
 あまり調子が良くなく、いつ更新がまた止まるかわからないので、どんどんネタバレしていく方針です。今回は一区切りついた姉の話をしたいと思います。
 気持ちのいい話ではないので、興味のある方だけお読みください。

 私は心理学を学んだわけではないので認識が間違っているかもしれませんが、自分の基準の中では、彼女は環境要因でなるソシオパスではなく、サイコパスだと思って彼女の話を書いていました。
 論文を読んで書いたわけではなく、動画で見た知識で書いているので、間違っているかもしれませんが、姉である響は人間を自分の思うがままにコントロールしたいと考えているタイプのサイコパスだと想定して、書いています。
 自分が「アキトは優しいから~」ということで、罪悪感を与えて、いうことを聞かせようとすることを無意識で行う、そういう面がサイコパスだと考えております。
 心理学を学んだわけではないので、間違っているかもしれませんが。


 姉:響は、義兄さんの元に戻ってくるのか。
 その答えは、いいえ、です。
 では、これから先、どん底な人生が待ち構えているのか。
 それも、いいえ、です。

 姉:響は生産性の高い女性です。そして、何よりも異性から見て、魅力的な女性を演じることができ、社会性の高い女性でもあります。
 自分に都合のいい裕福な男性と再婚し、子どもも生まれます。

 1から自分の都合の良い、子どもを、彼女は育てようとするでしょう。
 まおのように生まれてすぐに自我がないので、子どもの人生のレールを引こうとする響に、子は対抗はできないでしょう。

 このままでは、彼女だけは幸せだと感じる、そんな人生かもしれませんね。

 そして、ふと思い出すんです。
 自分には、他にも家族がいたな、と。

 まお以外に子どもを産んでわかった、わたしがわがままだった、と。まおを連れていかなかったことを後悔している、アキトの気持ちを無視していた、と。反省してると、幸せに暮らしているまおたちに言うんです。
 それは、姉:響が反省しているからではありません。
 自分がいなくても、幸せそうにしているまおたちも、手に入れたくなっただけです。隣の芝は青いってやつですね。

 謝れば、許してもらえると思っているんです。
 だって、まおたちは優しいから。

「○○は優しいから許してくれるよね」

 そう、呪いの言葉を平気で、彼女は簡単に言えるんです。
 その言葉のせいで、家族を失ったのに。
 まあ、優斗に大切にされたアキトくんに、「姉さんのこと、家族と思えるほど許してないよ」と一蹴されてしまうんですけどね。
 まおに助けを求めても、「相変わらず小娘のままだな」と呆れられるだけです。

 器用で、生産性も社会性も高く、頭も良かったことで、挫折も知らず、歪んだ思考のまま、身体だけ大人になってしまった。
 誰かに叱られて、自分の思考が歪んでいると、自分と向き合えていたら。
 唯一の血族であるアキトくんと、兄弟でいられたかもしれません。
 まおと義兄さんと、アキトくんと優斗と幸せになれていたんです。その幸せを、手離したのは、姉:響が変わろうとしなかったからです。

 さて、姉:響が気づいていないだけで、本当に周りから見て、彼女は幸せなのだろうか。
 ここまでくると幸せだと思っていた方が、彼女は幸せなのかもしれませんね。

「○○は優しいから~」
 この言葉は、想像以上に重く、心を蝕む、呪いの言葉です。



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