• 異世界ファンタジー

第9話 四協帝国クアドリオン

 帝国名は造語で「四位一体」の意味。「三位一体」はtrinityで「三位一体である状態」はtriune、「四位一体」はquaternityですが、triuneに相当する「四位一体」の形容詞はありません。仮に作ればクアテリニウン(quaterniune)或いはtriuneはラテン語のtri(三)+unus(一つに)由来なのでquadri(四)+unusと考えてクアドリウン(quadriune)。

 ところで発音が近いクアドリリオン(quadrillion)という単語が存在しまして、quad+millionすなわち「100万の4乗」で「1000兆」です。無数の民という大変に良い意味になりますので、クアテリニウン/クアドリウンとクアドリリオンの意味を併せてクアドリオン(Quadrion)となった、という設定です。

 橘花くんの推測通り、帝国通貨の表面に刻まれるのは四種族の象徴。周囲の略号は、仮にアルファベットで表記すると「V.E.O.D. Q G.W.S.H. Q」。普人ヴェル(Ver、we語源)、森人エルフ(Elf)、獣人オシコン(Ossicone)、鉱人ドワーフ(Dwarf)、Qは四協帝国。そして穀物Grain、杖Wand、剣Sword、石槌Hammerです。

 裏面の「四本の角の組み合わせ」は、北欧神話の主神オーディンの象徴のひとつである三本の角を組み合わせた「オーディンの角」の四本バージョン(わたくしのオリジナル)。帝室の紋章でもあります。尚、S.P.Q.R.は「ローマの元老院と市民」。三人の知性と教養はこの単語をさらっと流せるレベルという表現でございます。

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