リカが第五段階なのに第三の振りをするなど、三人とも能力を隠してきたことが生きました。美しさに目が眩み実力を見誤る愚か者どもが相手で、魔術士が少ない普人地域で常識に囚われない使い方ができる三人ですしね。ちなみにリコヤン兄弟の弓術が第四相当で襲撃犯の中では一番の腕前です。
我等世(ウィラルテ)の魔法は、段階が上がると単なる四元素の性質を超えてきます。例えば第四段階【火盾】は単に「大きな火を空中に出現させる」に留まらず、「普通の水では消し難い」性質が加わります。第五の【火壁】になると、同段階以上の魔法水をぶつけないと対抗できません。
第三段階であるモモは訓練を積んでいるとは言え、第三の【石弾】を杖無しで自在に操るのは困難ですので、口からの連続発動の二射目は、威力が弱かったのでした。そもそもこの世界の常識は「第三段階以上になると、自分の最高習得段階は杖無しては発動できない」です。
そして、わたくしが紡ぎたいのは、どうしようもない犯罪者どもであっても、その命を奪うことには、やはり大きな衝撃を受ける主人公たちであって欲しい、という物語です。今後、リカの問いは何度も繰り返されることになります。その一端が明らかになるのは第一部のラストです。
※次回更新は6/27(土)を予定しています。