• 異世界ファンタジー

第5話 都立臺(うてな)高校(捕:魔法使いの名称)

 三人の母校は、東京23区内にある東大合格者毎年二桁という設定の架空の都立進学校「臺高校」(通称ダイコウ)です。全く出て来ませんが、律令時代に遡る高殿(=臺)の遺跡があった場所というのが名前の由来です。学年人数は男女半々で約240名。都合により制服があるという設定です。

 日比谷高校や西高校辺りをイメージしています。実際にこのレベルの公立校は、家庭環境が良好で、性格も穏やかで「趣味は読書、ピアノが弾けます」という子が普通にいて、中には若者言葉すら使わない、という高校生さえ現実に存在します。これは大変に重要な伏線でございます。

 魔法使いの一般名称は「杖使い(Basillor)」。バシルスが「短い棒」。特に第二段階までを指して普人が使う名称です。全員魔法使いである森人は、第三段階から一人前扱いで「魔術士(Artista)」ですが、こちらを一般名として使うこともあります。さらに、希少な恩寵魔術持ちは第一段階から魔術士扱いとなります。

 魔法に関する言葉は森人の呼称が基本となりますが、森人と普人の素質持ちの割合差が大きいため、このような呼称の違いや揺れが生じる筈です。転生者にはその辺りの事情が自明ではなく、新たに得た知識でも複数の名称が反応してしまうことになり、首を傾げたのでした。

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