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転生サブスク▶︎転魔緑巨獣——ベビモス〔サブストーリー〕

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https://kakuyomu.jp/works/16816927862734272057

第一次悪魔大戦—— 人を守る為に、自らの血肉を捧げて戦った、心優しい〔眷族〕がいた。
しかし、彼がもっとも守りたい仲間達は他の眷族達に次々に殺されて行く。
彼の怒りの矛先は、仲間を守れなかった弱い自分で。
多くを失った彼に残されたのは、生まれ育った小さな街だけで。
その街を守る為に、心が壊れた彼が選んだ選択は、その街を守る為に、その街に住むすべての命を捧げる事だった。
その事を快く受け入れた悪魔は、彼の街のすべての命を生贄に、彼の身体を使って、一体の小さな魔獣を生み出す。
猫程の大きさの、全身に緑の苔を生やした流線形の魔獣は、獣を殺す度に、魔獣を殺す度に、人を殺す度に、殺した相手の魔力に比例した大きさの分身体を作って行き。
第二次世界大戦が終わる頃には、全容を把握出来ない程に多くの分身体を作り出し、非常時には分身体が集まり、一つの巨大な身体を形成する。
その目的は、彼が最後に愛した街を守る事。
世界でもっとも美しいと言われている、石造りの建築様式に木々が生い茂り、苔を生やして太陽の輝きで煌めく。第二悪魔大戦を制した眷族でさえも、攻略不可能と言わしめた遺跡。
その遺跡を守り続ける魔獣に対して、眷族自らが転魔の称号と緑巨獣—— ベビモスの名を与えた。

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