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北条ユキカゲ

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  • 8月9日

    【戦機紹介】華雅《かが》

    ヴァシシュタ専用に建造された麗鬼七星の最高峰に位置する魔導戦機。 純白の装甲に黄金の魔導回路を刻み、六枚の華翼は単なる推進装置ではなく、魔素制御・防御・空間制御を同時に担う多機能ユニットである。 主武装は左右一対の魔導剣。 高速近接戦闘を主軸とし、一瞬で敵陣を切り裂く圧倒的な機動力を誇る。全身に張り巡らされた魔導回路は環境に応じて適切な魔元素を生成・循環させ、攻撃・防御・飛翔能力を極限まで高める。 戦闘能力だけでなく、指揮統制能力にも優れ、ヴァシシュタの意思を瞬時に周囲の式神機兵に共有することで、部隊全体の戦闘効率を飛躍的に向上させる。 機体名である「華雅」は、 「華のような美しさ」と「雅なる気高さ」を意味する。 その優雅な外見とは裏腹に、一度剣を抜けば敵へ一切の慈悲を与えず、静かに、そして美しく戦場を終焉へ導く。
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  • 8月3日

    【戦機紹介】零式改更改《錫霊装甲仕様》

    実は、この姿こそが零式本来の姿。 全身を覆う錫霊装甲は、特殊な錫系魔導合金による低視認装甲。光の反射だけでなく、魔素反応まで抑制することで、敵の目視や魔導探知を困難にします。 しかし、初登場の時、この姿は失われていたわけです。 エルゼの趣味で、きらめく白銀と鮮やかなピンクに塗装され、巨大なリボンと銀髪かつらを装着したことで本来備えていた隠密性能は完全に消失していました。 今回の《錫霊装甲仕様》は、デンシチたちによってリボンや装飾を取り外され、塗装も本来の状態へ戻した姿。 【一騎当千】のエピソードにおいて、エルゼはこの零式で帝国軍に奇襲を仕掛けました。攻撃直前にヴァシシュタに《視え》てしまいましたが、この状態の零式でなければ、もっと早い段で発見され、【贖罪と祈り】は阻まれていたことでしょう。 零式改更改が本来備える認識阻害性能は、彼女たちの『眼』さえも欺くことができるのです。 しかし、この状態をエルゼは『ねずみ』と呼び嫌っています。 🎀 エルゼ仕様(桃色・巨大リボンと銀髪) ⚫ 錫霊装甲仕様(本来の姿) どちらがお好みですか? コメントでぜひ教えてください。
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  • 8月2日

    揺蕩いし叢雲

    【揺蕩いし叢雲】 (たゆたいし むらくも) 鳴り咲きし百雷の旗艦にして、超大型飛行要塞艦。 エルゼフィオラが当主を務める軍需財閥『サラハ・アヴェル』が管理・運用する、超古代文明の遺物。 全長約1,200メートルを誇る超大型飛行要塞であり、その外殻には現代魔導工学では解析不能な超古代文明特有の紋様が刻まれている。この紋様は単なる装飾ではなく、艦全体へ膨大な魔力を循環・制御する魔導回路であると考えられている。 艦内には約3,000機の魔導戦機を収容可能な巨大格納庫を備え、司令部、整備工廠、補給基地、兵器工場、医療施設、居住区画を内包する巨大移動要塞都市として設計されている。強力な攻撃兵装こそ搭載していないものの、その圧倒的な輸送能力と兵站能力によって、一つの軍事国家に匹敵する戦略的価値を有する。 通常乗員は約3,000名。戦時には約5,000名が運用に従事し、最大約10,000名を収容可能。長期間にわたり補給を受けることなく、独立した軍事行動を継続できる高い自己完結能力を備える。 反重力機関と超高効率魔導炉を動力源とし、水深約15,000メートルの超深海から大気圏内外、さらには宇宙空間まで自在に航行可能。その航続能力と作戦継続能力は、現存するいかなる艦艇とも一線を画す。 最大の特徴は、超古代技術による《完全隠遁能力》である。艦体を特殊な魔力場へ同調させることで、視覚・魔力・熱源・電磁波をはじめ、あらゆる探知手段からその存在を消失させる。隠遁中の揺蕩いし叢雲を発見することは極めて困難であり、その技術は現代魔導工学をもってしても再現・解析には至っていない。 建造年代、建造者、本来の建造目的はいずれも不明。現在確認されている歴史資料にも、その建造を記した記録は一切存在しない。 【歴史】 伝承によれば、揺蕩いし叢雲はハルラート民族の祖先とされる大賢者【ルル・シュジッダ】が、超古代文明末期の大戦において旗艦として運用した要塞艦であるという。 しかし、それを裏付ける史料は現存せず、その真偽は現在も明らかになっていない。 超古代文明の滅亡、ルル・シュジッダの最期、そして揺蕩いし叢雲の本来の使命は、いずれも解明し得ない謎とされている。 【船の心】 揺蕩いし叢雲には、《船の心》と呼ばれる意思が存在する。 航行制御、機関管理、格納庫運用、艦体修復など、艦のあらゆる機能はこの意思によって統括されており、乗組員たちは「叢雲」と呼んでいる。 現代の研究者は、超古代文明が遺した高度な人工知能であるとの見解を示しているが、当の《叢雲本人》はその説を明確に否定している。 叢雲は建造以来の全記録を保持していると語る一方、その膨大な記憶の大半は何者かによって厳重に封印されており、自らも閲覧することができないという。 封印された記憶には、超古代文明滅亡の真実、揺蕩いし叢雲の本来の使命、建造主の正体、そしてルル・シュジッダとの関係が含まれていると考えられているが、その真相を知る者は存在しない。
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  • 7月31日

    【人物紹介】カファーラ・サヴラヌート

    サヴラヌート家当主。 ダヒヤ一族の有力分家を率いる武門の棟梁であり、ダヒヤ新政府においてダヒヤ軍総隊大頭の地位に就く。 総隊大頭は、陸軍・海軍・空軍・魔導戦機部隊のすべてを統括する軍最高司令官であり、数十万に及ぶ将兵の命運を一手に握る、ダヒヤ軍の頂点である。その権限は絶大で、軍事作戦の立案・兵站・人事・軍備開発・防衛戦略に至るまで、あらゆる軍務を統括する。 ダヒヤ一族が武家として国家を支える存在であるならば、カファーラはその武力そのものを象徴する人物である。 若き日には、魔導戦機部隊の操縦士として類まれなる才能を発揮し、数々の戦場で比類なき戦果を挙げた。 しかし、総隊大頭へ就任した後、自ら前線へ立つことはほとんどなくなった。 「一人の英雄より、一万の兵を生かす将であれ」 それが彼の信条であり、軍全体を勝利へ導くことこそ、自らに課せられた使命だと考えている。 寡黙で感情を表に出すことは少ないが、部下には厳格である一方、その命を何よりも重んじる名将として絶大な信頼を集めている。功績や家柄ではなく実力を重んじる姿勢から、若い兵士や将校にも広く慕われている。 先代のダヒヤ一族棟梁シャルジャハとは長年にわたり国を支えてきた盟友。その嫡男であり、ダヒヤ一族現当主であるミトナゲド・ダヒヤの軍事的手腕を誰よりも高く評価している。しかし彼が忠誠を誓う相手は特定の個人ではない。 守るべきはハルラートの民、そして王国そのもの。 その二つを守るためなら、自らの命すら惜しまない覚悟を秘めた、最強の武人である。
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  • 7月31日

    ザビール総隊統合基地とダヒヤ一族

    ダヒヤ軍本拠地。 陸・海・空すべての戦力を統括する世界最大級の軍事要塞。 広大な海岸線に面して建設されており、巨大軍港には主力艦隊が常時停泊。複数の滑走路には邀撃戦機《ダーヴァリー》をはじめとする航空戦力が展開され、各所に配置された戦闘用魔導戦機部隊は、いかなる有事にも即応できる体制を維持している。 基地内には数十棟に及ぶ格納庫、兵器工廠、弾薬庫、研究施設、兵站拠点、訓練区域が整然と配置され、その中心には基地全域と周辺海域・空域を一望する巨大管制塔が聳え立つ。 ◆ダヒヤ一族について ダヒヤ一族は、古くよりシャムアルジール王家に仕えてきた武門の名家である。 幾多の戦乱において王家を守護し続け、その武勲によって軍事・警察・外交・行政といった国家中枢を担うようになった。代々、王国軍の最高司令官や重臣を輩出し、その権勢は一武家の域を遥かに超えている。 表向きには王家への忠誠を誓い、あくまで臣下として振る舞うが、実際には国家の軍事力と政治力を掌握しており、「王が国を治め、ダヒヤが国を動かす」とまで囁かれる存在であった。 王家が建国以来の正統性と宗教的権威を象徴する存在であるのに対し、ダヒヤ一族は武力と統治能力によって国家を支える実務の担い手である。 そのため両者は長きにわたり互いを必要とする共存関係を築いてきたが、時代が下るにつれ、王権と武門の均衡は徐々に崩れ始める。 ダヒヤ一族は「国を守るためには強大な武力と迅速な決断こそが必要である」という現実主義を掲げ、王家は「王は武ではなく徳によって民を導くべきである」という建国以来の理念を守り続けた。 この思想の隔たりは、やがて国家そのものを二分する深刻な対立へと発展していく。 王国は自らの政治的権限を放棄し、民主主義と立憲君主制を導入。ダヒヤ一族の独占的な政治体制を押さえつける。 しかし皮肉にも、それによって王国は混迷の時代に突入することになった。 他国の工作によって議会制度は腐敗。汚職の温床となり、政策は国際金融資本家と政治団体の皮をかぶった宗教団体の利権に塗れた。 現当主ミトナゲド・ダヒヤは、父ダヒヤ・ビン・シャルジャハの急逝を契機に一族を率い、大神の力を背景としてクーデターを敢行。王政を事実上停止させ、王国中央議会を解散。新政府を樹立した。 こうして数百年にわたり王家を支えてきた武門は、自ら国家の実権を握ることとなる。 しかし、ダヒヤ一族の多くは今なお、自らを「王家を滅ぼした簒奪者」ではなく、「王家に代わって国を守る最後の盾」であると信じている。 彼らにとって忠誠の対象は、一人の王ではない。 王国そのものの存続なのである。
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  • 7月31日

    【人物紹介】ミトナゲド・ダヒヤ

    ダヒヤ新政府総代であり、ダヒヤ一族現当主。 セヴェルノアとは従兄弟にあたり、同じ四十二歳。 王立魔導学院アルシャナ政治学部を首席で卒業した天才政治家であり、在学中は政治学、行政学、外交学、経済学に加え、軍事戦略や国家安全保障論にも精通。その卓越した分析力と演説能力から、学生時代より『次代の国家を担う器』と評されていた。 不安定な世界情勢の中、移民や経済格差、エネルギーや宗教といった社会問題が深刻化し、周辺諸国との対立は強まっていた。 国家とハルラート民族存亡への危機感を抱いていたミトナゲドは、父であるダヒヤ・ビン・シャルジャハの急逝を受け、一族の新首領に就任。それを機に同士を集め、軍を率いてクーデターを決行する。 圧倒的な戦力を誇る超古代魔導戦機【大神】を掌握したことで戦局は一変し、各地で続いていた内乱や軍閥抗争を短期間で鎮圧。こうして現在のダヒヤ新政府が設立された。 強権的な軍事政権を築き上げ、『力なき正義は国を滅ぼす』という信念のもと、大神による絶対的軍事力を背景に国内を統治する。 反政府勢力や武装蜂起には一切の妥協を許さず、武力による徹底鎮圧を命じる冷徹な指導者として恐れられる一方、治安維持、行政改革、物流網の再建、食糧配給制度の整備などにも尽力し、長年戦乱に苦しんできた地域へ一定の安定をもたらしたことも事実である。 そのため彼を『圧政者』と呼ぶ者もいれば、『国家を救った英雄』と称える者もいる。 政治家としては極めて現実主義者であり、理想論を嫌う。 感情より合理性を優先し、国家全体の利益のためならば少数の犠牲は避けられないという信条を持つ。その判断は時として非情であり、側近たちですら彼の真意を測りかねることが少なくない。 一方で、従兄弟であるセヴェルノアとは幼少期から互いの才覚を認め合う良き理解者でもあった。しかし、ミトナゲドがクーデターを計画する際、国家のあるべき姿を巡る思想の違いは決定的となり、二人は世界の未来を懸けて対立する宿命を背負うこととなる。 冷静沈着な政治家、革命家、そして新時代の独裁者。 ミトナゲド・ダヒヤは、自らを悪と呼ばれることを受け入れ『秩序こそ最大の正義』であると信じ、その道を歩み続ける。
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  • 7月31日

    【戦機紹介】大神

    大神《おおがみ》 正式名称――【不動明羅刹天大御神】。 約220年前、超古代遺跡《ティクヴァ・ソフィト》の最深部にて発見された、全高160メートルの超巨大魔導戦機。 その異様な威容と神々しい存在感から、人々は長きにわたり神の化身として畏敬し、決して触れてはならぬ聖遺物として崇拝してきた。 やがて大神はザビール総隊統合基地へ移送され、その安置のために《不動明大社》が建立される。国家による厳重な管理のもと、信仰の対象として祀られ続けていたが、古代魔導学の発展に伴い、大神を制御する術が徐々に解き明かされる。そして人類は、ついに神を兵器へと変えてしまった。 しかし、それは決して「操縦」に成功したことを意味しない。 人類は、大神が持つ力のほんの一端を利用しているに過ぎないのである。 大神最大の特異性は、その絶対的な防御能力にある。 現代魔導理論では説明不可能な《亜空の理》と《時の理》によって、大神は常に別次元・別時間軸に同時存在している。 そのため、本来受けるはずの損傷という事象そのものが別の時間軸へと分散・置換され、現在の大神には一切反映されない。 すなわち大神は、「修復する」のではない。 《損壊》という概念そのものを克服している。 いかなる攻撃をもってしても、その装甲に傷を刻むことは不可能。 そして、大神の戦闘能力は、まさに神話の域に達している。 その巨躯から繰り出される物理攻撃は全てを等しく破壊するが、それすら大神の脅威の一部に過ぎない。 真に恐るべきは、搭載されている数々の古代魔導兵器にある。 標的を永遠に追尾し続ける無限追尾式破壊光線【宿命の滅び】。 都市一つを消滅させるほどの広域殲滅兵器【非情なる粛清】。 さらに、生物の血液を瞬時に沸騰させ、全身を内側から破裂させる殺戮術式【滾り血の華】。 精神へ直接干渉し、一定範囲内の生物から理性を奪い、互いを喰らい合う異形の怪物へと変貌させる精神汚染兵器【狂《たぶ》れたる歌】──。 これらは現代魔導理論では再現不可能な超越兵装であり、その原理を理解する者は一人として存在しない。 その圧倒的な性能を実現するための動力源は、人の命そのもの。 現在、エネルギー補給である《充命》を行えるのは、ザビール総隊統合基地内に建立された《不動明大社》のみ。 そこで執り行われる秘儀によって、生贄となった人々の生命が大神へと捧げられ、その魂は膨大な魔導エネルギーへ変換される。 大神の活動時間、航続距離、さらには戦闘能力までもが供物となる命の総量によって左右される。 最大出力で長時間稼働させるには、一度の《充命》で十三名の生贄を必要とするとされている。 機体は外部施設から遠隔操作され、生贄となった者たちの精神が《律理機関》へ組み込まれることで、一時的に大神の制御演算そのものへと変質する。 誰が造ったのか。 何のために造られたのか。 なぜ神代文明は、このような兵器を遺したのか。 極限の破壊兵器【大神】──。 その存在こそが、『はじまりのシャーリア』という物語のすべてを貫く最大の謎であり、世界の真実へと至る鍵なのである。
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  • 7月31日

    【人物紹介】メトゥルラル・シャムアルジール

    クヴァラヤ王国王妃。 元ダヒヤの姫であり、新政府総代ミトナゲドの実妹。セヴェルノアの従兄弟。 幼少より類い稀な知性を示し、王立魔導学院アルシャナへ入学。古代魔導学を首席で修めるとともに、歴史学・民俗学を専攻し、古代文明に関する研究によって博士号を取得した。 二十六歳の折、王妃を亡くして失意の底にあった国王シュトゥフティルフの継室として迎えられた。 当初は政略結婚と噂されたが、互いを深く理解し合う年月を経て、二人は強い信頼で結ばれるようになる。 王室に不幸が相次ぎ、王国全体が先行きの見えない不安に包まれていた時代、メトゥルラルは常に国王の傍らで冷静な助言を与え続けた。その存在は、シュトゥフティルフにとって王妃である以前に、かけがえのない精神的支柱であった。 王妃となった後も学究の姿勢を失わず、古代文明や神代遺跡の研究を継続している。とりわけ古代魔導技術と現代社会の関わりについて深い見識を持ち、国家の重要案件では王室顧問として意見を求められることも少なくない。 一方で、その人柄は極めて温厚で慈愛に満ちている。戦争孤児や難民の保護活動を行う慈善団体を数多く支援し、資金援助だけでなく、自ら避難民キャンプや孤児院へ足を運び、人々の声に耳を傾けることを何より大切にしている。 王妃という立場でありながら護衛を最小限に抑え、炊き出しや子どもたちの世話を自ら手伝う姿は、多くの民衆から敬愛を集めている。 そのため王都では、『慈母王妃』と称えられ、王族の中でも最も国民から親しまれる存在となっている。 しかし、その穏やかな微笑みの奥には、ダヒヤ一族の姫として育った者だけが持つ揺るぎない気高さと強い意志を秘めている。
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  • 7月30日

    【人物紹介】シュトゥフティルフ・シャムアルジール

    クヴァラヤ王国第七十六代国王。六十二歳。 約千七百年の歴史を誇るクヴァラヤ王国は、建国初期の記録が失われているため、初代から数代にわたる王統には諸説ある。 温厚篤実な人柄で民から深く慕われ、対話と寛容を重んじる名君として知られていた。 立憲君主制のもと、政治への直接介入を慎む姿勢を貫き、長年にわたり王国の安定と民の平穏を第一に国を治めてきた。 しかし、ダヒヤ一族による軍事クーデターによって王座を追われ、現在はナシュタシュリ城に幽閉されている。
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  • 7月27日

    緋閃雷霆《ひせんらいてい》

    シャムアルジール王家に代々伝わる神器。 正式な記録は一切残されていないが、古代に世界を滅亡寸前まで追い込んだとされる大戦争において、王家の祖先たる英雄が振るい、数多の災厄を退けたと伝承される『退魔の神槍』である。 その存在は王家成立以前まで遡るとされるものの、いつ、誰が、何のために造り上げたのかは不明。刀身を構成する材質は現代の魔導科学をもってしても解析できず、製法はおろか、どのような原理で力を発揮しているのかさえ解明されていない。 槍身には常に微弱な魔力反応が観測されるが、その波形は既知のいかなる魔導技術とも一致しない。魔導炉、魔導回路、魔法陣など、現在知られるあらゆる理論では説明できない未知の法則に支配されていると考えられている。 一度その真の力が解放されれば、山河を裂き、大地を穿ち、都市さえ一瞬で消滅させるほどの破壊力を有すると伝えられる。しかし、長い歴史の中でその力を完全に引き出した者は、伝説の英雄ただ一人であり、それ以降は誰一人として真価を発揮することはできなかった。 王家では神槍を王権の象徴として大聖堂に祀り、生まれた王族に名を授ける【命名の儀】を古くから執り行ってきた。 神槍の加護を受けた者には、王家を導く資質と永遠の幸福が与えられると信じられている。
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  • 7月26日

    戦機の乗降システムについて

    現代の魔導戦機には、搭乗者を最短時間で戦機へ導くため、三つの基幹技術が標準装備されている。 ■ フラッシュシフト《Flash Shift》 瞬間転移式搭乗システム 操縦者の魔力波長と戦機を常時同期させ、搭乗認証と同時に操縦席へ空間転移を行う魔導技術。転移に要する時間は〇・〇二秒以下とされ、緊急発進時にはコックピットハッチを開閉する必要すらない。 高位魔導演算によって転移誤差は数ミリ以内に抑えられており、現在では軍用戦機の標準搭乗方式となっている。 ■ プリズムラダー《Prism Ladder》 魔晶階段形成システム 空気中に漂う微量の魔元素を瞬時に結晶化・硬質化し、半透明の結晶階段を生成する魔導技術。 形成された階段は極めて高い耐荷重性能を持ち、戦機だけでなく戦艦や高層施設など、あらゆる場所への乗降に使用される。 使用後は魔力供給を停止すると数秒で粒子へ還元されるため、物理的な設備を必要としない。 ■ ベクターリフト《Vector Lift》 方位性重力搬送システム 重力の向きそのものを局所的に制御し、搭乗者を目的地点まで滑るように搬送する魔導移動技術。 搭乗者にはほとんど慣性が作用せず、高速移動中でも姿勢を崩さない。戦機内部や格納庫、戦艦内などで広く採用されており、負傷者の搬送や重量物の移送にも応用されている。 従来の昇降機とは比較にならない速度と静粛性を誇り、旧王国軍では「見えざる手に運ばれる感覚」と評された。 ■総合乗降シーケンス 警報発令と同時にフラッシュシフトによる即時搭乗が最優先される。転移が制限される環境ではベクターリフトが操縦者を高速搬送し、停電や魔力障害などの非常時にはプリズムラダーが展開される。 この三つの技術を組み合わせた乗降システムにより、旧王国軍の魔導戦機は発令から戦機起動まで数秒以内という圧倒的な即応性能を実現している。 ■セヴェルノア特製はしご【マギアラダー】 《Magia Ladder》戦機用展開式搭乗梯子 セヴェルノアが《ゴイチ》専用に設計・取り付けた簡易搭乗装置。 旧式である五十一式魔導戦機は、ベクターリフトによる搭乗を前提としているが、セヴェルノアの五十一式は、試験的にティクヴァ・ソフィト遺跡の遺物を組み込むために、それら乗降システムの装置を取り外してしまっている。 そこでセヴェルノアは、脚部内側に折り畳み式の梯子を増設。股の間から腹部にある操縦席へ入ることができるように改造を施した。 梯子の踏み板には魔力吸着加工が施されているため、豪雨や氷結、急角度でも滑ることはない。
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  • 7月25日

    【戦機紹介】ゴイチ

    正式名称『五十一式後方支援型魔導戦機』 通称《ゴイチ》──。 魔導科学研究機関ダナディアが、30年前に開発した五十一式魔導戦機シリーズの初期型。 前線で敵を撃破することを目的とした機体ではなく、部隊全体の戦闘能力を最大限に引き出すことを目的として設計された後方支援型魔導戦機である。兵士たちからは親しみを込めて《ゴイチ》の通称で呼ばれている。 最大の特徴は、肩部に搭載された多目的魔導発射機。状況に応じて魔導誘導弾、広域制圧弾、煙幕弾、照明弾、通信中継弾、結界展開弾など多彩な魔導弾を運用できるため、火力支援だけでなく索敵、通信、防御まで一機で担うことが可能である。 また、高性能な索敵魔導器と戦術演算装置を備え、広範囲の戦況をリアルタイムで解析。各部隊へ最適な行動指示や目標情報を送信する戦場の情報中枢としても機能する。 前線へ突出することは少ないものの、装甲は重厚で防御性能に優れ、後方から支援を継続できる高い生存性を誇る。一方で機動力は汎用型より極めて劣るため、護衛部隊との連携を前提として運用される。 前線で敵を倒す英雄ではない。しかし、英雄たちを生還させるために戦う戦機――それが、五十一式後方支援型魔導戦機《ゴイチ》である。
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  • 7月25日

    【人物紹介】ゴロウマル・ダーネシュ

    旧王国正規軍の管制官。 ロクタロウとは士官学校時代からの同期であり、互いに遠慮なく意見をぶつけ合える数少ない存在。戦機の操縦技術こそ持たないものの、その欠点を補って余りある卓越した指揮・管制能力を誇る。 戦場では各部隊から寄せられる膨大な情報を瞬時に整理・分析し、敵味方の動きを予測したうえで最適な指示を下すことを得意とする。冷静な判断力と広い視野を兼ね備え、劣勢に陥った局面ほど真価を発揮する知略型の軍師である。その的確な状況判断によって、幾度となく部隊を壊滅の危機から救ってきた。 現在の【鳴り咲きし百雷】は慢性的な戦力不足に陥っており、総司令官デンシチ自らが最前線へ出撃することも珍しくない。 その間、部隊全体の指揮権を預かる総司令代理を任されているのがゴロウマルである。それは単なる役職ではなく、「自分の背中を安心して任せられる男」としてデンシチから絶大な信頼を寄せられている証でもある。 旗艦【揺蕩いし叢雲】とはことある事に口論になる犬猿の仲。作戦方針や危険度を巡って激しく衝突することも少なくない。しかし、その議論は互いの能力を認め合っているからこそ生まれるものであり、叢雲もまたゴロウマルの分析力と判断能力には深い敬意を払っている。 派手な武勇伝こそ持たないが、戦場の全体像を誰よりも正確に見抜き、仲間たちを勝利へ導く「百雷の頭脳」。その存在は、前線で戦う戦機部隊と同じくらい欠かすことのできない、鳴り咲きし百雷の中核を担う人物である。
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  • 7月25日

    王都ナシュタシュリ

    クヴァラヤ王国の首都にして、世界最高峰の魔導科学都市。 北側はマサフィ湾に面し、海と空、そして大地を一体化させた巨大都市として発展を遂げてきた。総人口は約三千万人。その規模は世界最大級を誇り、政治、経済、軍事、学術、魔導科学のすべてが集約された、王国文明の中枢である。 都市全域には超高層建築群が林立し、地上交通に加え、空中回廊や飛行艇専用航路、立体的な魔導交通網が幾重にも張り巡らされている。昼夜を問わず人と物流が絶え間なく行き交い、その光景は「空まで都市となった街」と称される。 都市全体は、王都地下深くから供給される膨大な魔力によって展開される守護結界に覆われており、外敵の侵攻や大規模災害から市民を守っている。また、生活用水はマサフィ湾の海水を高度な魔導技術によって淡水化することで安定供給されており、都市機能を支える莫大なエネルギーのすべては、ナシュタシュリ城最下層に安置された《魔元素核分裂炉》から供給されている。 この神代の遺産によって、王都は世界でも類を見ない高度な文明を築き上げ、クヴァラヤ王国は長きにわたり繁栄を享受してきた。 しかし、その眩い繁栄の裏側には、深刻な社会問題が静かに根を張っている。 経済発展の恩恵を受けた富裕層と、取り残された貧困層との格差は年々拡大し、都市の一角には巨大なスラム街が形成されている。豪華な高層都市の足元で、多くの人々が貧困や失業に苦しみ、治安も悪化の一途をたどっている。 さらに、労働力不足を補うため長年推し進められてきた積極的な移民政策により、王都には世界各地から多様な民族が流入。その結果、多文化都市としての発展を遂げる一方で、文化や価値観、宗教の違いによる軋轢も深刻化している。 近年では不法移民の急増も社会問題となっており、生活基盤を失った人々は、それぞれの民族共同体や宗教組織へ救いを求めるようになった。 各地には民族ごとに異なる宗教コミュニティが形成され、思想や信仰の対立は武力衝突へと発展することも少なくない。 王都では人種差別や排外主義も年々強まり、民族間の暴動やテロ事件が断続的に発生している。政府は治安維持に全力を尽くしているものの、内戦の勃発によって状況は悪化の一途を辿っている。 王都ナシュタシュリは、世界最高の繁栄と技術力を誇る理想都市である。しかし同時に、その輝きが強ければ強いほど、文明が抱える矛盾と人々の欲望もまた、濃い影となって街を覆っている。 それは、『はじまりのシャーリア』という物語の舞台そのものを象徴する、希望と絶望が共存する巨大都市である。
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  • 7月25日

    ナシュタシュリ城

    クヴァラヤ王国の王都・ナシュタシュリの中心にそびえ立つ王城。 王家の居城であると同時に、政治、軍事、行政の中枢を担う王国最大の統治機関であり、その姿は王国の繁栄と威光を象徴している。 地上には未来的な魔導建築と優美な意匠が融合した壮麗な宮殿が広がる一方、その地下には王国最大の国家機密が眠っている。 城の地下は三層構造となっており、有事の際には約十万人を収容できる超大型シェルターが建設されている。そこには居住区をはじめ、医療施設、物流倉庫、交通インフラなど、都市機能のほぼすべてが集約されている。 さらに、水耕栽培と魚類養殖を組み合わせた複合型循環生産システムが導入されており、水や食料の大半を自給自足することが可能である。 長期間にわたり外界と完全に隔絶された状況下でも、人々は地上と変わらぬ生活水準を維持できるよう設計されており、単なる避難施設ではなく、「地下都市」と呼ぶにふさわしい規模を誇る。 そして最下層には、王国の命脈とも言うべき禁断の施設――魔元素核分裂炉が安置されている。 この炉は、太古の神代に伝説の大賢者【ルル・シュジッダ】が創り上げたとされる唯一無二の遺産であり、現代の魔導科学をもってしても、その原理を完全に解析することはできていない。 魔元素を半永久的に分裂・循環させることで莫大なエネルギーを生み出し、その力は王都ナシュタシュリの都市機能だけでなく、交通網、産業、研究施設、魔導兵器、防衛結界など、クヴァラヤ王国の文明そのものを支えている。 言い換えれば、この炉が停止することは、王国の繁栄が終わることを意味する。 その圧倒的な価値ゆえに、諸外国や諜報組織は長年にわたり、この神代の遺産を奪取しようと暗躍を続けてきた。しかし、その存在を知る者は王家とごく限られた最高機密関係者のみであり、城の最深部へ至る道には幾重もの防衛機構と魔導結界が張り巡らされている。 ナシュタシュリ城は、王国を統べる王の城であると同時に、神代から受け継がれた文明の灯火を守る最後の砦でもある。
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  • 7月25日

    王立魔導学院アルシャナ

    王都ナシュタシュリに建てられた、クヴァラヤ王国最高峰の魔導教育機関。 初等部から高等部までを備え、王国中から優れた魔力適性を持つ子どもたちが集う名門校として知られている。王族や貴族だけでなく、官僚や軍人、研究者、資本家など、王国の中枢を担う家系の子女も数多く在籍し、その卒業生たちは行政、軍事、魔導科学、産業界など、あらゆる分野で指導的な立場に就いている。 学院には広大な敷地と学生寮が整備されており、地方出身の生徒も共同生活を送りながら魔導学、歴史学、戦術学、自然科学など幅広い教育を受ける。実践を重視した教育方針から、魔導技術だけでなく人格や責任感も重んじられ、「未来の王国を支える人材を育てる揺り籠」と称されている。 一方で、国家中枢の子弟が集まるという性質上、王国情勢の影響を受けやすい側面も持つ。物語の開幕直前には、官僚や資本家の子どもたちが理由を明かされないまま次々と休学。その異変にいち早く気付いたウトパラは、国家規模の危機を直感し、エルゼのもとへ向かう決断を下した。 王立魔導学院アルシャナは、単なる教育機関ではない。王国の未来を担う英才たちが集い、時代の変化を誰よりも早く映し出す「王国の縮図」とも呼べる存在である。
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  • 7月25日

    【人物紹介】ウトパラ・サラハ・アヴァル

    エルゼフィオラの娘。 王都ナシュタシュリにある王立魔導学院アルシャナ初等部の寮で暮らしている少女。年齢相応の無邪気さを持ちながらも、人の表情や周囲の空気の変化に誰よりも敏感で、些細な違和感を見逃さない鋭い観察眼を備えている。 ある日、学院では官僚や資本家、大企業経営者の子どもたちが、理由も告げられないまま次々と休学していくという異変が起こる。教師たちは平静を装い、生徒たちも深く詮索することはなかった。 「何か大きなことが起ころうとしている。」 そう直感したウトパラは、たった一人でナシュタシュリ郊外にあるサラハ・アヴァル邸へ戻り、母エルゼへ学院で見聞きした出来事を伝えた。 その報告を聞いたエルゼは、それが単なる噂や偶然ではなく内戦勃発の前兆であると確信する。 直ちに全ての生産工場の操業停止を命じ、研究者や技術者、工員を含む全従業員へ多額の一時金を支給して退避を指示。さらに重要な研究資料や設備の保全にも着手し、多くの命と技術を戦火から守ることに成功した。 幼い少女が抱いた一つの疑問と、それを信じて行動した勇気。その小さな一歩は、やがて国の未来を左右するほど大きな意味を持つことになる。
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  • 7月24日

    【人物紹介】ロクタロウ・レツィニ

    反政府組織【鳴り咲きし百雷】の幹部。 旧クヴァラヤ王国正規軍大尉であり、かつてはデンシチの直属の部下として軍務に就いていた。 一見すると頼りなさそうな細身の男だが、冷静な判断力と慎重な性格を武器に、組織の参謀役として絶大な信頼を得ている。 軍務に励む中で、上層部の汚職や権力争い、民を顧みない腐敗政治を目の当たりにし、正義を掲げて入隊した理想とのあまりの隔たりに深く失望する。そんな折、デンシチの決断に心から共感。迷うことなく彼に従い、【鳴り咲きし百雷】の創設メンバーとなった。 何事にも軽率な判断を下さず、常に最悪の事態を想定して行動する慎重派。「石橋は叩くだけでは足りず、渡る前に作り直す」とまで言われるほどで、その堅実な判断が組織を幾度となく危機から救ってきた。 一方で、眼鏡への異常なまでのこだわりを持つ変わり者でもある。 レンズに指紋や埃が付くことがどうしても我慢できず、暇さえあれば布を取り出して丁寧に磨いている。しかし当の眼鏡はサイズが合っておらず、少し俯いただけで鼻からずり落ちてしまうため、拭いては掛け直し、また落ちては拭くという姿が日常茶飯事となっている。 穏やかで温厚な性格だが、組織運営となると話は別。デンシチが《サラハ・アヴェル》頭首エルゼフィオラへの恩義と忠誠から強く意見できない場面では、ロクタロウが代わりに苦言を呈する役目を担っている。 相手が誰であろうと、組織の利益になると判断すれば遠慮なく進言するため、エルゼからも「口うるさい参謀」と苦笑されながら、その誠実さと判断力を高く評価されている。 口調は「〜でやんす」が特徴。丁寧で控えめな話し方の中にも、物事の本質を見抜く鋭さを秘めており、デンシチの豪放な行動力を陰から支える、【鳴り咲きし百雷】に欠かせない知恵袋である。
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  • 7月24日

    【人物紹介】デンシチ・アーディル

    反政府組織【鳴り咲きし百雷】の創設者の一人にして総指揮官。 飄々とした口調と人懐っこい笑みを絶やさないが、その実、卓越した統率力と先見性を兼ね備えた歴戦の指導者である。一人称は「あっし」。 かつてはクヴァラヤ王国正規軍に所属する優秀な戦機パイロットとして数々の戦果を挙げ、その才能を買われて政府中枢の右筆組頭へと抜擢された。 官僚として国家運営の中枢に身を置く中で、権力者による私利私欲、軍の私物化、民を顧みない政治など、王国政府の腐敗を誰よりも間近で見続けることになる。 祖国を守るために軍人となった信念と、現実とのあまりにも大きな乖離。その狭間で苦悩した末、デンシチは政府を見限る決断を下す。 離反後は巨大軍需財閥《サラハ・アヴェル》に支援を求め、志を同じくする旧王国正規軍の将兵たちを集めて反政府組織【鳴り咲きし百雷】を結成。単なる武装勢力ではなく、「民を守るための軍」を掲げ、腐敗した国家に立ち向かう抵抗組織へと育て上げた。 戦機パイロットとしての腕前は今なお一級品であり、若い隊員たちからは伝説的な存在として尊敬を集めている。 《サラハ・アヴェル》頭首エルゼフィオラとは、【鳴り咲きし百雷】結成以来の盟友である。組織創設において計り知れない支援を受けた恩義から頭が上がらない一面もあるが、それ以上に、エルゼの人格と覚悟に深い敬意を抱き、自らの意思で忠誠を誓っている。そのため彼女の命令には一切の私情を挟まず従い、誰よりも厚い信頼を寄せている。 豪放磊落で親しみやすい振る舞いとは裏腹に、国家の未来と仲間の命を誰よりも真剣に考え続ける義侠の将。その人望によって【鳴り咲きし百雷】は強い結束を保ち、多くの者が彼の背中を追って戦場へ赴いている。
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  • 7月23日

    【人物紹介】クゼオレフ・アスール

    ダヒヤ軍城代家老ヨドイム直属の同心番頭。 多くの同心を束ねる現場指揮官であり、警備、捜査、要人護衛など幅広い任務を統率する。冷静な判断力と優れた統率力を兼ね備え、部下からの信頼も厚い。 武芸にも秀でており、自ら最前線に立って戦う実戦派として知られる一方、無益な争いを嫌い、常に被害を最小限に抑えることを信条としている。 寡黙で実直な武人でありながら、弱き者には温情を忘れない。その揺るぎない信念と責任感から、「ダヒヤ軍の良心」と称される存在である。
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  • 7月23日

    【人物紹介】ラファリファ・イェラーハ

    セヴェルノア専属の魔導秘書官。 王立魔導学院アルシャナを首席で卒業した才媛であり、現在は王立魔導科学研究機関ダナディアにて、セヴェルノアの助手兼秘書を務めている。 当初、セヴェルノアは秘書は不要としていたが、ダヒヤ軍城代家老ヨドイムの強い推薦により採用された。 穏やかで上品な人柄から、ダナディア内外問わず人気が高く、特にダヒヤ兵士たちの憧れの的となっている。 一部の熱狂的なファンからは『ラファにゃん』の愛称で親しまれているが、本人はそのことをまったく知らない。
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  • 7月23日

    研究機関ダナディアについて

    クヴァラヤ王国最高峰の魔導科学研究機関。 古代文明の遺産解析、魔導工学、魔導戦機開発、精霊理論、神代文明研究を担う王立機関であり、王国の科学技術を支える中枢として知られている。 王国各地から優秀な研究者が集い、その成果は魔導都市の建設から軍事技術、医療、エネルギー開発まで幅広く応用されている。 一方で、その地下には一般には存在すら知られていない極秘研究区画が存在すると噂される。 そこでは神代文明の遺物や禁忌技術、さらには世界の根幹に関わる研究が密かに進められているという。 現総責任者は、"大賢者"の称号を持つ セヴェルノア。 彼の知識と技術は世界最高峰と称される一方、その研究内容は王国首脳ですら全貌を把握していない。 ダナディアは繁栄を築いた王国最大の叡智であると同時に、世界の未来を左右する数々の秘密を抱えた研究機関でもある。
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  • 7月23日

    ハルラート民族について

    クヴァラヤ王国を構成する主要民族であり、高度な魔導科学と知性を誇る民族である。肌や瞳の色は個人差が大きく、様々な色彩を持つが、髪色だけは白・銀・灰色系統に限られるという特徴を持つ。魔力適正に優れ、身体能力も高い。 古来より学問や魔導技術の発展に大きく貢献し、王立魔導科学研究機関「ダナディア」をはじめ、多くの研究機関や教育機関で中核を担ってきた。 しかし一方で、自らを「最も優れた民族」と考える思想も一部に存在する。その思想は近年、「ハルラート民族優生思想」と呼ばれる排他的な理念へ発展。【ヴァルナ聖統院】などの過激派組織が誕生したことで社会問題となっている。 彼らは他民族を劣等とみなし、ハルラート民族による支配こそが世界に秩序をもたらすと主張している。 とはいえ、この思想を支持する者は民族全体から見れば少数派であり、多くのハルラート人は他民族と共存し、学術・文化・産業の発展に尽力している。過激派の存在によって民族全体が誤解されることを憂う者も少なくない。 ハルラート民族の歴史については不明な点が多く、他国の遺跡から発掘された文献には、現在のハルラート人とは大きく異なる特徴が記されていることも少なくない。
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  • 7月23日

    クヴァラヤ王国について

    世界の覇権を握る大国。『ハルラート民族』による単一民族国家だが、非常に深刻な問題を抱えている。 代々、『シャムアルジール王家』が国を治めているが、幾度となく訪れた戦乱によって古い記録は失われ、王家のルーツについて正確な系譜は残されていない。 唯一、過去の大戦で平和へと導いた英雄の末裔という事だけが、語り継がれている。 家紋は【丸に睡蓮の花】
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  • 7月23日

    【人物紹介】エルゼフィオラ・サラハ・アヴェル

    零式を操縦できる唯一の存在。なぜ操縦できるかは本人も分かっていない。 気高く上品な容姿とは裏腹に、性格は豪放磊落で傍若無人。思ったことは遠慮なく口にし、誰が相手でも物怖じしない。しかし、不思議と品格があり、立ち居振る舞いは常に美しく洗練されている。 仲間への情は深く、自ら危険を顧みずに仲間を守ることを選ぶ、面倒見の良い姉御肌でもある。 口調は「〜だねぇ」「〜しな」といった姐さん言葉を使うが、自分が「姐さん」と呼ばれるのが気に入らない。 戦場では『蒼き雷神』の異名を持ち恐れられる一方、私生活では意外な弱点も多い。オバケと虫が大の苦手で、小さな虫を見つけただけで悲鳴を上げて逃げ出すこともある。 極めて高い身体能力を持ち、内在魔力も常人のそれを凌駕している。 かつて魔導科学研究機関ダナディアから、再三にわたり正式に検査要請があったが、エルゼは全て断ったため、その特殊な体質の理由は謎のままとなっている。
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  • 7月23日

    【人物紹介】レサラト

    石櫃にいた記憶のない少年。時折、断片的に見た光景や自分の言葉などを思い出すが、それが何を意味するのかは分からず『救いたい』という強い意志だけを抱いている。 快活で礼儀正しいが、少しお調子者だったりもする。
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  • 7月22日

    ティクヴァ・ソフィト遺跡の遺物について

    そこに残されていた40万年前の技術は、現代の【魔導科学】を完全に凌駕していた。 現代の魔導科学は、火・水・土・木・土・光・闇、これら七大元素によって成る【魔力】と、人の内包する【霊力】が力の根源であり、基本概念だったが、ティクヴァ・ソフィト遺跡に眠っていた技術は、それらに加え、【時】【亜空】という、人類の理解を超越した領域に達していた。 【時】を操ることで、存在そのものの時間を停止させ、あらゆる変化を防いだ。また、【亜空】と空間をリンクさせ、瞬間移動や存在重複、異空間創造などを可能としていた。 それらの超技術はいずれも再現不可能、理解不能だったが、その力の片鱗は、現代の魔導科学に大きな影響を及ぼした。 ただその超技術の存在は、根源的な疑問を投げかけていた。 それほどまでの魔導科学力を持った超文明が、なぜ失われたのか──。 その答えは、この物語の最後に明かされます。
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  • 7月22日

    【戦機紹介】ディラヴァリー

    高機動強襲型魔導戦機 G76甲ディラヴァリー。 ダーヴァリーの後期型であり最新式。 レーザーライフル《閃閃》などは装備しておらず、攻撃主体には先進的なシステムが導入されている。 ティクヴァ・ソフィト遺跡から得られた技術をもとに、近年開発された最新術式《燦爛よりて暁》によって魔法陣を瞬時展開し、強貫通破壊光線《シャムシールレーザー》を発射する。 『ディラヴァリー』という名前はペルシャ語をもとにしています。
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  • 7月22日

    【戦機紹介】《零式》(初登場時)

    正式名称 【極限式全領域支配型魔導戦機試作零号】 通称【零式】 王国魔導研究機関ダナディアが、軍需財閥《サラハ・アヴェル》と共同で開発した、唯一無二の魔導戦機。 その名の示す通り、極限を目指して開発された零式は限界を突破。その性能は、人の御せる領域を逸脱した。 機体は、透過性魔術の施された鏡銀であり、起動した状態だと視認困難であるはずだったが、プロローグでセヴェルノアの前に現れた零式は、ショッキングピンクの装甲と銀色の長髪、頭部には大きめの水玉リボンという、常軌を逸した姿をしていた。
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  • 7月22日

    【戦機紹介】ダーヴァリー

    プロローグで登場した駐屯部隊の邀撃型魔導戦機。 基地防衛に特化していて、後続飛行距離は重視されてはいないが、俊敏性は高い。 装備しているレーザーライフル《閃閃》は、近代の魔導戦機戦では主流の兵器。青紫の光線を放ち、破壊力は極めて高い。 その他にも、着弾と共に強力な爆発を起こす弾倉型機関砲《護国飛焔》などもあるが、ティクヴァ・ソフィト遺跡に駐屯していた隊のダーヴァリーは装備していなかった。 『ダーヴァリー』という名前は、ペルシャ語をもとにしています。
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  • 7月22日

    魔導戦機について

    プロローグでも登場したように、人型の魔導機械は兵器の他にも、建設用重機などに活用されている。しかし当然、その性能には雲泥の差がある。 近代における魔導戦機は、ティクヴァ・ソフィト遺跡から得た古代の叡智により更なる進化を遂げており、最新型魔導戦機は宇宙空間での活動も可能となっている。 動力源は自然界に存在する森羅万象のエネルギー、火・水・土・木・風・光・闇、の七大元素から得られる【魔力】であり、それに加え、人が内包する【精神力】そして【霊力】によって制御される。 作業用魔導重機などは、その使用目的に合わせて動力源となる元素を調節する事でそれぞれの条件に特化する。 建築現場などでは木・土などの元素利用、海洋調査などでは水元素を利用するというように、魔力性質を変えることで環境適応力を調整する。 一方、魔導戦機は、七大元素全てを元素核融合した統合性魔力を主なエネルギー源としていて、あらゆる環境に対応可能。 それに加え、操縦者の霊力を反映するシステム《霊気レゾナンス機構》により、機体の基本性能以上の能力を発揮できるようになっている。 つまり、それだけ操縦者の能力に影響を受けるのです。
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  • 7月22日

    【人物紹介】ザハラン・サハラン

    魔導研究機関《ダナディア》の研究者。理究組頭という高い地位にあり、研究には厳しく目を光らせるが、温厚な性格ということもあり、ダナディア内では厚い信頼を寄せられている。 今年60歳で、最高責任者のセヴェルノアよりもだいぶ年上だが、純粋にセヴェルノアを尊敬している。 普段は王都にあるダナディアにいるが、ティクヴァ・ソフィト遺跡地下神殿の発見に伴い、長期で遺跡に駐在している。 最近になって、老眼が進行して近くが見えにくくなってきたが、長期にわたり都市部から遠いティクヴァ・ソフィト遺跡に駐在しているため、老眼鏡を新調できていない。 つまり、この時点では普通の眼鏡をかけていたが、その事が後に大きな影響を及ぼす。
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  • 7月22日

    【人物紹介】セヴェルノア・ダヒヤ

    高名な大魔導士であり、魔導研究機関《ダナディア》の最高責任者。 《ハルラート人》史上最高の大賢者とも謳われ、世界でその名を知らぬ者はいない。 魔導士らしからぬ屈強な体躯を持ち、その強靭な心身で常に研究の最前線で活躍している。 非常に謙虚な人格者だが、熱心な研究者でもあるため、常人には理解し難い一面もある。 その出生は謎に包まれており、彼がいつ、どこで生まれたかは誰も知らず、本人もその事について多くを語らない。 名前はヘブライ語の単語の組み合わせで作られています。
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  • 7月22日

    地下神殿について

    物語冒頭の約2年前、ティクヴァ・ソフィト遺跡の地下深くで発見された神殿。 周辺地層の調査から、その神殿が少なくとも40万年前から存在していた事実が明らかとなり、ティクヴァ・ソフィト遺跡自体の建造時期を推測する新たな根拠となった。 非常に堅牢な守護結界が施されていたが、ある人物の研究によって結界の解除に成功。石櫃の少年発見に繋がることになる。
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  • 7月22日

    ティクヴァ・ソフィト遺跡について

    冒頭に登場する超古代遺跡。 既存の歴史において、この遺跡を築いた文明との接点はなく、かつて地球上に超文明が存在していた証となる奇跡の遺構。 有史数千年もの間、立ち入ることすら出来なかったが、120年前の技術革新によって遺跡の守護結界の解除に成功。内部調査と遺物の研究が進められ、今日の《魔導科学》の発展がある。 【ティクヴァ・ソフィト】は、ヘブライ語の単語を組み合わせて作った名前です。
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  • 7月22日

    世界観について

    自然的なエネルギーである魔力と、人の精神が宿す霊力。それらと物理法則が融合した【魔導科学】の存在する世界です。 【魔導戦機】はいわゆる巨大人型兵器ですが、魔力を動力源とし、操縦者の霊力と精神力、神経によって制御されます。 つまり、その性能は操縦者の資質に大きく影響を受けます。まあそれは、現実社会でも同じかもしれませんね。 《現し世》とも呼ばれるこの世界は、魔導科学によって極めて発展していますが、人の業は変わらず在り、絶えず争いが起こっています。 物語が進むにつれて、この世界が抱える様々な問題が明かされていきますが、実はそれは、現代社会をモチーフにした内容となっています。 でも、その事についてはまだ先のお話。
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  • 7月22日

    『はじまりのシャーリア』連載開始のご挨拶

    『はじまりのシャーリア』の連載を開始しました。 この作品は、 -超古代遺跡 -巨大人型兵器 -魔法や魔術、呪術などの《魔導》 -太古より連なる血と魂の宿命 を軸にした長編SFファンタジーです。 群像劇だからこそ、それぞれの登場人物の想いや選択を大切に描いています。 AIで制作したイラストや動画も交えながら、作品世界を楽しんでいただけるよう発信していく予定です。 少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。 どうぞよろしくお願いいたします。
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