【魔法学園】
ロルマーノ王立魔法高等学校の主要校舎は、本棟、訓練棟、研究棟、の三校舎。そのほかに大講堂兼実技館。大図書館。二つの小訓練館。大プール。カフェテリア兼購買は別棟に構えられ、これら以外にも様々な付属建築物が建ち並ぶ。高校と言うより郊外型の大学キャンパスに近い。
敷地面積も広く取られており、実にロルマーノ王都のうち一割を占有している。
生徒数も多く。三学年制の各学年には400名の生徒がひしめいている。高等部だけで総勢1200名。男女の割合は、女性のほうが多く。男子生徒は500名、女子生徒は700名。
――ロルマーノ王立魔法学園・高等部――
毎年、王国内最高峰の魔法教育機関。ロルマーノ王立魔法大学へ最も多くの卒業生を送り込んでいる。高等学校では王国最高峰に位置する。
王立魔法大学進学率もトップだが、そのまま就職や冒険者に就く者も多く。優秀な魔法使いや研究者を数多く輩出している。超エリート校。
この学園には、出身や身分、種族などによる差別は一切存在しない。あるのは徹底した実力主義。魔法の実力が全てである。裏を返せば魔法実力の優劣により、待遇は全く違う。そこにあるのは弱肉強食の世界。
王国の予算で運営している当学園は、学年進級と同時に選抜がある。選抜に漏れた学生は退学処分となる。各学年A～Ｇクラスあるクラスのうち、最下級であるＧクラスは、進級できずに退学に追い込まれる。そのため二年時からGクラスは存在しない。
【月のブレスレット】
イザナが妹パルフェに約束した土産
マーアレ王国には、月蚕（ムーンウォーム）という珍しい虫が生息していて、その虫から作る「月の糸」という糸は、月のように輝く美しい糸で、その糸で作られたブレスレットは、マーアレ王国の特産品。
ブレスには噂が二つある。
一つは……、稀に「当たり」があり、そのブレスは魔力を大幅に増幅させる効果があると言われている。
もう一つの噂は……、「ブレスに願掛けをしておいて、そのブレスが千切れたときに願いごとが叶う」という噂がある。
【ジェリスの魔法杖】
『ランクム工房』の高級品。スタッフタイプ。
形状は、杖の上のほうに行くにしたがってゴツゴツとしていて三日月のようなカーブを描いて曲線を描いている。そして、そのカーブに抱かれるように、拳ほどの大きさの青い宝石が設置されている。
この杖一本で屋敷が買えるほど高いらしい。
【ジェンシー水晶】
透明なクリスタルスティック。長さは10cm弱。
あらかじめ紐付けられた水晶同士で連絡を取るツール。何かあれば折るのよ。するとあらかじめ紐付けられている水晶が光る。ただそれだけ。範囲は、50km圏内であれば反応する。
【月公路（ムーンロード）】
ロルマーノ王国がある大陸の名はレスティーノ大陸と言う。その大陸の東端から西端まで通す長い交易公路。その長さは全長7000kmにも及び、世界最長。文化・商業・政治・宗教などの交流に貢献している。今から1500年前に君臨していた帝王リューンが大魔法使いラゼス＝ラ＝ムーンライトに、大公路を建設するように命じたのが発端。ラゼスは完成させるが、傲慢な王への反抗からか「徹底的に便利な道」を作った。便利過ぎたため、敵国から侵略されやすく。帝国は潰れたと言われている。
【魔法契約】
魔法契約とは、通常の契約を契約精霊を介して結ぶ。特殊な契約のこと、お互いに合意をして、守るべき約束や破った場合のペナルティなどを取り決める。契約精霊というのは強力な力を持っていて、もしも契約を破った場合のペナルティはかならず実行される。口の取り決めや重要契約には、この魔法契約は使用される。