注意:本ノートは『灰髪のアーシャ』完結後のあとがきであり、作中のネタバレを大いに含みます。最終話までお読みいただいてからご覧下さい。結構長文です。お時間のある時にどうぞ。
↓
↓
↓
↓
↓
『灰髪のアーシャ』あとがき
ついに終わったーーーーー!
あらためましてこんばんは、『灰髪のアーシャ』作者の星太です。あとがきまでお越しいただきありがとうございます。いきなり叫びましたが、心境はその一言に尽きます。2023年11月22日、公開からちょうど3年の11(いい)22(夫婦)の日(もちろんアーシャとダニーのことです!)に、63話213,999文字の物語が終わりを迎えました。昨夜の完結からわずか1日で約500pv増えてます。過去一の伸びで驚いています。
途中休載期間も多く、楽しみにしてくださった方には申し訳ありませんでしたが、変わらず応援いただいた方々のおかげで完結を迎えることが出来ました。本当にありがとうございました。
さて、本作『灰髪のアーシャ』はいかがでしたでしょうか。少女アーシャの視点を基本に、時々視点を変えながら複数の人物に焦点を当てた本作。アーシャはもちろん、アーシャ以外もそれぞれの人生の主人公として背景を負って生き抜くような、そんな物語を目指したつもりです。
アーシャとダニーの成長、トルネードの前世を踏まえた覚悟とママの献身、ニドとヨナの復讐を越えた愛情、ユウリイの自らの喪失を経たニド(ヨナ)の救済、レイニー=バードの異能に苦しみ導きだした答え……などなど。多くの成長、感情の変化、人生を描けたのではと思っています。
本作はアーシャが強大な異能に目覚めるバトルものかと思いきや、意外とバトルばかりではなく(しかも敵でなく身内で戦ってる場面が多い!)、悩み、葛藤、絶望からの解放、みたいな心理的なシーンが多いです(よね?)。読者によっては「思ってたのと違う」という方もいらっしゃったかもしれません。が、その戦闘シーンはどれもそれぞれの個性が見えるような戦い方になっていたと思います……なっていましたか? 戦闘シーンはやっぱり見せ場の一つ。楽しんでいただけたなら幸いです。
多くの伏線を回収し綺麗に終わったつもりの本作。執筆中はかなり紆余曲折あり、プロットも二転三転。もし作中に矛盾などありましたらご容赦ください。「残酷描写あり」をつけているように、当初はもっと残酷なシーンが多い予定でした。特に炎の百日のきっかけは「そりゃあ世界も焼きたくなる」と思うような酷いシーンでした。でも、読んで嫌な思いをする方もいるだろうなあと見直し。物語の根幹の変更だったので、それはもう大改稿なのでした。何とか筋が通ったシナリオになり安堵しています。
別に公開している読み切り版が初期プロットに近いのですが、ダニーはちょい役の子供。まさかの大抜擢になりました。でもすごくお気に入りの人物で、最終戦ではアーシャを食う程の大活躍。ダニーがもう一人の主人公として輝いた瞬間でした。
ああ、語りたいことがありすぎる!(;´-`) この3年、隙があればアーシャのことを考える日々でした(通勤、風呂、就寝前など)。
本作は裏設定が多く、作中に書かなかったこと・書けなかったことがたくさんあります。特に謎のまま終わってしまったのは、結局異能って何?とか、ルクレイシアの背景とか。でも皇帝が改心する分ルクレイシアは完全な悪役でいて欲しかったのと、さらに神代まで遡った過去回をするのはやり過ぎ感があるので、こんな形に。また別作品に活かせたらと思います。
話が飛びますが、次回作は色々検討中。現代学園恋愛物×異世界ファンタジーとか、大正浪漫×スチームパンクとか、宇宙SF×異世界ファンタジーとかとか。シンプルな異世界ファンタジーは本作で書きたいことを書ききった(?)ので、違うジャンルを混ぜて挑戦したいなあと考えています。いずれにせよ、しばらく期間を開けてからになると思います。
さてさて、思ったより長くなってしまいましたが、あとがきもこの辺りにしたいと思います。重ねてになりますが、いつも感想くださった月ノ瀬さん、maruさんを始め多くの方々に応援いただき本当にありがとうございました。お読みいただいた全ての方々に感謝申し上げ、本作の締めとさせていただきます。それではまたいつか、次回作で!
星太