こえけんの要項が発表されましたね。ヒロインと書いてあるので男性はダメですね。それでもうちの伊織がノリノリだったので書きました。
「寝かしつけ」
まあ、遠慮せずにもっとくっつけって。このベッド狭いんだから。まあ、俺がデカいから狭くなるのか……とにかくさ。こっち来いって。
やらしーことはしねぇよ。あっ、そっちもやらしーことするのナシだからな。
えっ？ まあ、少しくらいは触ってもいいけどさぁ……。
うん。それなりに鍛えてるよ。
はい、腕な。肩まで見せようか？ よいしょっと。そこまで自信ないけどさ。
ははっ、そんなにゆっくりされるとくすぐったいって。まあいっか。
腹も別にいいよ。ほら、裾から手ぇ入れていいからさ。
かたーい？ ははっ、嬉しいなぁ。筋トレなんて自己満足なんだけどさ。
ちょっ……胸はやめろって。うん。少しくらいって言ったろ。まあ、撫でるくらいならいいけどさ。
はいはい、もうおしまいな。俺は触らないから安心しろって。今夜は寝かしつけに来たんだからさ。
こまけぇことはよく知らねぇけどよ……色々、大変なんだろ。話聞いても、俺がどうこうできねぇと思うし、相槌打つだけだけどさぁ……。
うん……うん……そっかぁ……。それで？ うん……あぁ……しんどそうだなぁ……。
えっ、俺？ 俺はまぁ、気楽にバイトしてるだけだよ。今日もパートのおばちゃんからマドレーヌもらった。
なんだよ。笑うなよ。別に甘いものにつられてねぇし。あっちがくれるって言うから貰っただけだし。
まぁ……甘いものは好きだけどさ。うん。そのまま休憩室で食って帰ったよ。
ってさぁ、俺の話は別にいいんだよ。まだ話し足りないことあったら聞くけど。
へぇ……あっ……そうなんだ。ふぅん……。
そりゃ疲れるって。頑張ってるんだな。ほら、もっとこっち来い。腕枕。してやるから。
とりあえずさぁ……俺が側にいてやるから、今夜はゆっくり寝ろよ。朝までずっと一緒な。約束する。
ふぅ……俺もさ、誰かと同じベッドにいると落ち着くんだよなぁ。この世に生きてるのが俺一人じゃないんだって、俺は一人ぼっちじゃないんだって実感できるからさ。
ん……昔のことは聞くの禁止。別にいいじゃねぇか。今が楽しかったらさ。
今が楽しくなくても、これから楽しくなるかもしれねぇしさ。だからそんな顔すんなって。
メシ食って。風呂入って。のんびり寝て。
これができねぇって言うんだったら手伝ってやるしさ。ほら、今まさに寝るのは手伝ってやってるわけだし。
そろそろ本当に寝るぞ。ほら、目ぇ閉じて。口も閉じて。
可愛い。
さっ、おやすみ。