色々と多くの小説を読んでいたら、ふっと、この小説は世に出さなくてもいいな、と思いました。
自分のパートナーのために書き出したもので、最後まで書くつもりですが、それを今公開する必要はないと思い至りました。
いつか人知れず、リチとラルクの物語は完成するでしょう。
実は今まで一度も言わなかったんですが、この作品は既に二度完成しているんですよ。
もともとのリッチェが脇役の方の、リチが読んだ物語の方です。それをリッチェに現代日本の女性が転生したら、ラルクは幸せになるのかなと思って焼き直しを書き始めたんです。
ところがどっこい、見ての通りラルクは大変難しい男で、恋をさせるのも難しければ、心を開かせるのも難しく。
しかもそこが漸くうまくいっても、恋人のいる状態だと彼女の幸福が最優先なあまり、持ち前の警戒心が最大に発揮されてしまい、勇者達と協力体制をとらせるのが本当に難しかった。
おまけに優秀なせいでネタを知っているリチがいると殆どの事態に事前に完璧に対応してしまってイベントがしょぼくなってしまう。
リチを転生させた途端、何度となく書き直しを余儀なくされ、三稿目が全く進まない事態と相成りました。
それでも完成はさせるつもりです。
ただそれはあくまで自己満足に過ぎず、読者の心を配慮した作品になると思えないのです。
私は物語はあくまでエンターテイメントだと思っています。
それがどんな形であっても、読んだ人の心の栄養にならなければ意味がないと思うのです(悲劇が悪いということではなく、また全ての人にウケなきゃいけないとは言いませんのであしからず)。
しかし、残念なことに、読者のために書いたらおそらくこの作品は永遠に完結しない気がするのです。
登場人物が思う通りに動いてくれるキャラではなく、それをうまく物語として成り立つ構成の中に落とし込む技量が自分にはありません。
いつかその技量が身についたら改めて世に出そうと思います。
お待ちくださった方がいらっしゃるのかもはや分かりませんが、目を通してくださった読者の皆様へ、感謝を込めて。
ありがとうございました。
チトセラン拝