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トトちゃんの話。

 おはようございます、溜歌です。
 桜も散り始めた今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか?

 更新報告をする前に、少し私事のお話をさせてください。どうしても忘れたくないことをこの場を借りて残しておきます。
 実は前回更新のすぐ後、実家で飼っていた白文鳥が虹の橋を渡りました。老衰、推定享年11歳で長生きな小鳥でした。
 その時が近いとわかっていたのに最期の時に傍にいてやれなかったこと、実家を離れあまり遊んではあげられなかったことなど後悔の念ばかりが押し寄せました。
 しばらく気持ちの整理がつかなくて思い出すたびに涙を流していたのですが、昨日ようやく写真を飾って花を手向けることができました。スプレー咲きの小さな可愛いカーネーションで、獣医さんにも褒められる綺麗な毛並みの彼によく似たお花です。
 改めてお葬式や供養というのは残された人たちのためのものなのだなぁと感じました。私は無宗教で、死後の世界があるかどうかなど、そういうことはわかりません。しかしあると信じることも残された者にとってある種の許しや諦めをくれるものなのでしょう。
 亡くなった家族や大切な人のために何かをしてあげることで死というものに対して少しずつ前を向けるようになっていけるのだと思います。
 私もそうやって、少しずつ、彼がいなくなった世界での生活に、慣れていきたいと思います。
 ちょっとだけ思い出を。
 彼はまだ幼かった私が親にねだって飼ってもらった小鳥でした。彼がまだ雛の時、餌を作ってスポイトであげていたのですが、もうそのうがいっぱいなのにまだ食べれる! と、しわくちゃな声で催促する彼がとてもかわいかったです。
 大人になってからは餌を選り好みするようなわがまま子で、臆病なので私以外の家族にはなつきませんでした。でも名前を呼ぶと飛んできてくれて、手の上でうとうとしている時に枝のように細い脚がだんだん暖かくなっていくのを感じると、言葉には表せない、得難い気持ちになりました。
 そんなささやかな幸せをくれた彼に心からの感謝を、トトちゃん、今までありがとうね。


 

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