鬼無里《きなさ》 涼と申します。まさか学生時代のPNだったこの名を使う日が来ようとは……
連載第二作『風が伝えた愛の歌』は、学生時代に同人漫画を描いていた友人からの依頼で書いたものがベースです。
『女の子』が『帰る』話で『ファンタジー』
これがお題の全てで、漫画の原作として書いて欲しいとの依頼でした。
小説を書くのも、ましてや漫画の原作として書くのも未経験の私。締切まで1週間と短期間だったこともあり、悩んだ末に一気にあらすじを書き上げ、そこにほんの少し肉付けをした状態で依頼主に渡しました。
その翌日。依頼主はこう告げました。
「これ、私には描けない。けど面白いから、そのまま小説として載せるね~」
おい、ちょっと待て。そいつはあくまで『ちょいと詳しいあらすじ』程度で、小説としての体裁は整っていな――
「普段猫かぶってるんだね~」
いや、ファンタジーという括りだったから、てっきりヒロイックファンタジーを求められたと――
という感じで、そのまま文章として載せられちゃった《《らしい》》作品でした。
《《らしい》》というのは、前半部分しか載せた本を私は見ていないから。後半部分(今作5話より先)は出たのかどうか……
そのまま眠っていたこの作品ですが、数年前にひょんなことから頭の中で蘇り、暴れて収まらなくなりました。これは書いて供養せねばなるまい……と、本気で小説として書いてみることに。そしてやっと、世に出してみる勇気が持てました。
書いた当初とは微妙に彼らの性格も話の流れも変わりましたが、彼らの探しているものは変わりません。
特にショーンの探し求めているものは、我ながら大変なものに手を出してしまった……と若干後悔もなくもないのですが……
もしも続編お望みの声があれば、お寄せください。どこまで書けるかわかりませんが、挑戦してみたいと思います。
拙文お読みいただき、ありがとうございました♪