①起承転結の起を練る
②自分の文章が気持ち悪い
③一芸を極めてみる
『①起承転結の起を練る』
面白い作品とは何か?
この疑問を呈した者は少なくない。
だが、面白い作品だと認識するのはいつだと考えた者は少ないのではないだろうか。
これをもう少しだけ具体化すると……。
「この作品を最後まで読もう!」
と、自分が思い立つ瞬間はどこかである。
私自身、昔から漫画やラノベは衝動買いしてしまう。今年はもう既に300冊近く購入してます。我ながらダメだなと思います。
閑話休題。
で、私の答えが出た。
起承転結の起である。
私自身、起が面白いと思った作品は購入に踏み切るし、即買いするパターンが多い。
起が面白ければ、必ず結が気になる。
逆に起が弱かったり、つまらなければ、続きを読む気を失ってしまう。
読者を増やすには、起承転結の起である。
起を最高に面白く書かないとダメである。
『②自分の文章が気持ち悪い』
自分の書く文章が気持ち悪い。
稚拙な文章だなと思ってしまう。
こんなものを読者に読ませているのかと。
イップス症状に近いかもしれない。
文章の配列が気に食わないのである。
いや、これで正しいのか不安になる。
例えば——。
1
「リールが付いた犬が走っている」
「犬が走っている。リールが付いている」
2
「僕の肩を掴んで、ベッドへと押し倒してきた。そのまま彼女は僕の唇へ自分の唇を重ねてきた」
「彼女は僕の肩を掴んで、ベッドへと押し倒してきた。そのまま唇を重ねてきた」
3
「机の上にはコップが置かれていた」
「コップが机の上に置かれていた」
全て同じ表現である。
伝えたいことは同じなのである。
1は、文章を二分割している。
2は、語彙の省略を行なっている。
3は、語彙の配列を変更している。
読者にとっては、読めればいい。
ただそれだけの話かもしれない。
でもね、今の私には深刻な悩みなのだ。
原因は理想と現実の文章が違うから。
『③一芸を極めてみる』
理想と現実の文章が違う。
というのは、自分の文体を確立してないから。自分が思い描く文章を紡いでないから。
元々、私は一人称小説書きだった。
一人称小説の文体は2019年〜2020年の間に完成させた。
その後は、自分の味や色を出すために、試行錯誤を繰り返しているという感じである。
過去と現在の作品を読み返す度に思う。
読みやすさが格段的に上がっていると。
正直な話、一人称小説の方が、私の性に合っており、執筆速度も速いと思う。
しかし、私と主人公がリンクしない限り、その力を発揮できないのである。
私の文章を読んだ方は分かるかもしれないが、比喩や表現に毒が多いのである。毒というよりは、口汚いというのが適切かもな。
で、口汚い言葉ばかり使うせいか、読者離れが起きやすいのである。
というわけで——。
何を血迷ったのか、三人称小説の道に進み、主人公の醜さや汚さを緩和する策を取ることにしたのだ。
『この女は口も股も緩いらしい。
絶対に内緒だと言っていたことさえ、周りの人間へペチャクチャ喋っているのだ。
性行為の最中さえ、喘ぎ声を出さずに、世間話を喋っているのではないかと。』
一人称小説で書けば、主人公は捻くれ者やセンスが尖った者になってしまう。
しかし、三人称小説ならば、普通の感覚を持つ主人公でも同じ文章を書ける。
あくまでも神様視点の体だからである。
閑話休題。
努力は続けている。
だが、未だに三人称を自分のモノにできていない。ただ、糸口はあるのである。
三人称の魅力を知ったのは、今は亡き芥川賞作家——西村賢太氏の影響が大きい。
当時の私は一人称小説の面白さをそのまま三人称小説に持ち込めないかと。
軽すぎず、かと言って、重すぎず。
丁度良い塩梅を持つお手本になる作品を。
ずっとずっと探していていた。
そして——。
私は西村賢太氏の「苦役列車」に出会う。
私は彼の作品を読み、三人称小説の素晴らしさを知った。ガツンと鉄釘バットで殴られたような衝撃を受けた。
重厚な文章なのに、
読みやすさが段違いだと……??
意味が分からなかった。
ただ、西村氏の文体を模倣しつつも、ライトノベルの文脈を混ぜてやると決めた。
で、実際に書いた作品が下記である。
『
https://kakuyomu.jp/shared_drafts/dfgfhwzjLqxbMPldjAiURX2hmlowcIXg』
読み返したが、まぁまぁ面白いですね。
ただ、まだまだ稚拙さが残っている。
改善できれば作品レベルが上がりそうだ。
で、こっからサブタイトルへと戻ります。
私は一芸を極めるよ。
一人称寄りの三人称小説を極める。
その為には文章を覚えなければならない。
三人称特有の文章を馴染ませなければ。
少しずつ書き慣れてはいる。
だが、まだまだインプット不足なのだ。
参考書籍として——。
苦役列車
青春ブタ野郎
イリヤの空UFOの夏
ひだまりで彼女はたまに笑う。
上記の作品だけを読み漁り、私好みの三人称文体を生み出す。徹底的に頭へ流し込み、無意識の間に文章を書けるようにね( ̄▽ ̄)