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「よし、今日も一日がんばるぞー!」

 店の主であるユイナは、ぎゅっと固く結んでいたエプロンの紐を「えいっ」と気合を入れ直して締め、元気よく木の扉を開け放ちました。カラン、と軽やかなドアベルの音は、彼女の一日の始まりを告げるファンファーレです。
 箒で床を掃き、ハーブの良い香りが店内に満ちてくると、ユイナは鼻歌まじりにカウンターを磨き上げます。さらさらと揺れる月光色の髪は、朝日を浴びて虹色に輝き、ぴょこんと覗く少しだけ尖った耳が、楽しそうに小さく揺れていました。

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