律華 須美寿

感情と衝動のままに生きる人がいるように。 理性と計算で生きるものも、この世の中にはいる。 両者は決して相容れない。決して。

あのとき感じた『不幸』の感情。 あれは本当に『不幸』だったのか？ むしろほんとは――

異常な角度でせり上がる心臓破りの『筋トレ坂』。 ここを昇る者は『感謝』する。坂の助力によって、必ず。

首輪をつけた不思議な烏。夜道を飛び去る不思議な鳥。 追いかけた先で待っていたのは、魔法のような出来事だった。

部屋の片づけは嫌。 親から命じられたら、もっと嫌。 でも片付けないと、もっともっと嫌な目に合う。

ふと立ち寄った町の公園。そこに居を構えた一本の桜の木。 奇跡が起こるのなんて、案外そんなありふれた場所なのかもしれない。

KAC20231 参加企画　第一弾 見知った通りに突如現れた見知らぬ書店『ダンケ堂』。 謎の男が一人で商うこの店には、奇妙な書物が集められていた。

都を怪異『首切り椿』の噂が飛び交う今日この頃。 伽之国 ヤクモはユキメの町。 街道沿いの平和な町を、奇妙な女が訪れた。 彼女がもたらすのは安らぎか、或いは――

小さな喫茶店には、小さな謎が良く似合う。

この世には、人が寝静まった後にも蠢くものがある。 煙管の煙をくゆらせて、女が一人、闇に舞う。

長い雨の日は回想がはかどる。あの日の記憶、あの体験も。

いつもの編集者とのいつもの打ち合わせ。でも今日は、何かがおかしい。