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いつか書く 終わった彼らと終わらせる子

「あー…あー…」

身体が言うことを聞かない、それもそうか。もう俺の物じゃないんだから。変わる前に自分に付けた手錠が音を出す。全く厄介だな、自我なんて消えると思ってたのに。
その時、もう誰もいなくなったこの町で足音が聞こえた。

「まだ…ここにいたんだね。」

「あ、あ、あー!あー!!」

俺の意思とは反して、目の前の食べ物に勝手に身体が動く。こうなると思ってたから、手錠でパイプと手を止めておいた。ガチャガチャと大きい音を出す。

「あー!あー!」

「ごめんね…私を助けるためにあの時、ずっと後悔してたよ。」

「あー!」

「それでね?聞いたんだよキャンプで、皆ちゃんと死ねてないんだって。」

「あー!!」

「…まだそこにいるんだよね。」

俺にこんな素敵な女性の知り合いがいたか?と考えている間にも、俺の身体は涎をたらし今にも噛みつこうと必死だ。やめろよ本当…嫌になる。
それにしてもこの人、そこにいるってなんだ?もしかして外ではもう研究とか、解明がされてるのだろうか。

「だから…終わらせに来たよ。」

「あー!!」

「…ありがとうね、お兄ちゃん。」

次の瞬間、発砲音と共に俺の意識は暗闇に落ちた。最後に聞いたお兄ちゃん…どっかで聞いたな。

ああそうか、もう五年も経ってるから忘れていた。俺がこうなった日…ノーマンに転移した理由になったあの日だ。


未筆の理由

短編集にはなるんだが、どこまでやってオチを付けるかに悩み中

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